劇場公開日 2007年10月27日

「おいしいアラカルト作品でした」タロットカード殺人事件 あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0おいしいアラカルト作品でした

2009年7月13日
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

先週ウディ・アレンの79年作を観て、今週はいきなり30年ジャンプ。目的はスカーレット・ヨハンソンを観たかったからなのが一番。二番は、わたくしが定期購読している時事雑誌に本作が紹介されていたから。

それは近年、世界のお金はもはやNYでなくロンドンに集まっているという記事で、そこでウディもまたロンドンに映画活動の拠点を移した、と書かれていました。

とはいっても本作は、そんな事情とはまったく無縁のコメディサスペンス映画です。サスペンスと言っても肩のこらないつくりで、ウディの悲壮感全開の演技は30年間色あせていません。

でも印象としては、やはり年には勝てないのか作品全体にエッジがなくなっているなと思いました。

スカーレット・ヨハンソンってアメリカ人なのに、イギリスを舞台にした方が活きていると思いました。演技がうまいのはもちろんですが、あのアンニュイな魅力はむしろフランス映画などの方がもっと活きると思うほどに、アメリカ人離れした気品があります。

束の間のひと時を楽しい映画で過ごしたい時に本作は、心憎いまでにその威力を発揮します。

あんゆ~る