劇場公開日 2007年11月24日

「ロビン・ウィリアムズ全開!」ライセンス・トゥ・ウェディング kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ロビン・ウィリアムズ全開!

2021年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 両親の結婚30周年パーティの席でプロポーズを受け、幸せ絶頂のマンディ・ムーアとジョン・クラシンスキー。家族も通う、伝統ある聖オーガスティン教会で式を挙げたいと願う2人はロビン・ウィリアムズ牧師のもとを訪ねるのであった。しかし式場の予約は2年先までギッシリ。3週間後にポツンと空いてる日があるのだが、通常3か月かかるという、牧師の考案した結婚準備講座を受けなければならなかったのだ。

 遅刻厳禁というのはわかるけど、結婚後の困難な状況を想定したロール・プレイングは無茶苦茶です。優しさよりも相手を罵倒するほうが今後のためになるらしい。若い2人にとってもっとも窮屈だったのは結婚式当日までのセックス禁止令。バレなきゃいいと甘い考えは、こっそり仕掛けられた盗聴器によって覆されたのだ・・・

 結婚の試練というより、結婚する前に相手の欠点を見つけて、耐えられなければ事前にに別れてしまえ!という考えなのだろうか、単なる嫌がらせとも思えるのだが・・・。とにかく、ロビン・ウィリアムズにこういう役をやらせたら天下一品です。それでも教会を変えずにいるのはマンディ・ムーアとその家族が牧師を信頼しきっているから・・・あぁ、可哀相なクラシンスキー。

 脇役も個性的な俳優が固めていて、特におばあちゃん役のグレイス・ザブリスキーの存在感がすごい。そして、ボーイフレンド(ガイ・フレンドと言ってた)のエリック・クリスチャン・オルセン。アメリカの加藤晴彦か?と感じたら、そこから彼のイメージが抜けなくなってしまいました。さらに、最もインパクトのある脇役は赤ん坊の人形だったのです。夜泣きするし、ヨダレを垂らすし、ウンチまで・・・精密すぎるし、怖すぎる!まるでチャッキーです。

 監督は『旅するジーンズと16歳の夏』のケン・クワピス。笑いのツボはしっかりと押さえ、飽きることなく魅せてくれました。若い2人の行く末を楽しむのもいいし、ロビン・ウィリアムズの性格を楽しむのもいいし、人形の怖さを堪能するのもいいかもしれない。本当は別れさせたいんだろー!と突っ込みたくもなりますが、この判断は迷うところです・・・

【2007年11月映画館にて】

kossy