リアリティー云々はさておいて、製作者のエゴと偽善が満ち満ちていて、且つ幼稚で見てられない。そしてその浅はかさに気づいてもいなくて、自己陶酔的に戦場での修羅場を演出する。
「君は災難を探している。そんな風に見える」と通訳が言う場面があるが、それさえも自己批判として映像に含めたのではなく、無頼を気取る道具にしただけ。危険地帯を行くことをさも英雄的行為かのように描く。
ここにあるのはテロへの純粋な怒りではなく、ナルシストに近いドキュメンタリー作家のエゴである。客観性がないし、映像にセンスもない。まちがいなく最低の映画。