「愛は死よりも強い」リロ＆スティッチ2　Kaden三郎さんの映画レビュー（感想・評価）

実写版リロ&スティッチの予復習として再度視聴しました。

リロ&スティッチのアニメ映画シリーズは
「リロ&スティッチ」
「リロ&スティッチ2」
「スティッチ！ザ・ムービー」
「リロイ&スティッチ」
の4作がありますが、
物語の時系列は上記の順になりますが上映（映像ソフト発売）順としては
「リロ&スティッチ2」と「スティッチ！ザ・ムービー」が逆になっています。
そのため声優が「リロ&スティッチ」「スティッチ！ザ・ムービー」は
原語版、日本語吹替版とも同じですが
「リロ&スティッチ2」以降変更されている役柄があります。

リロ&スティッチ2はリロ&スティッチ本編の後日譚で、
スティッチたちは修復が済んだリロとナニの家で一緒に暮らしています。
ジャンバとプリークリーはすでに地球生活になじんでいる印象を受けますが、
家族団らんの日をリロたちの家で一緒に過ごしていたデイヴィッドの話から、
ナニと付き合い始めて3週間くらいの時期の話のようです。

地元のフラダンスコンテストで、生徒それぞれが創作ダンスを披露することになり
母親がいないリロはマートルたちにまた心無いことを言われますが
そのときにクム（フラの先生）からリロの母親が過去のコンテストで
優勝したことを聞き俄然やる気が出ます。
しかしフラの良いアイディアが浮かばず、
心酔するエルヴィス・プレスリーの映画ロケ地をめぐることで
アイディアを得ようとします。
スティッチと共同作業でダンスを作り上げようとしますが、
大事なところでスティッチは体の不調のせいで暴れまわりことごとくダメにしてしまい
理由を知らないリロはスティッチを突き放し一人でフラコンテストに臨むことになります。

スティッチはスティッチで体に異変が生じ、
破壊衝動が急に出てきては正気に戻るを繰り返しています。
原因は試作品626誕生時に分子エネルギーの注入が不十分だったこと。
ジャンバは地球の家電を改造し、分子エネルギー注入機である
フュージョンチェンバー( Fusion Chamber)を制作しようとします。

スティッチは自身のワルイコレベル上昇を自覚し
町の住民や動物たちに親切を押し付けイイコレベルを上げようと頑張っていましたが
いよいよ体の不調がピークになり、フラコンテスト出場直前のリロに別れを告げ
宇宙船で一人地球を去ろうとしますが
身体の制御が利かなくなり、墜落してしまいます。

スティッチの一人地球を去る選択をした切なさと
不調の理由を知り後悔するリロ。
最後の最後には奇跡が起き大団円となりますが
リロの創作フラのテーマである「愛は死よりも強い」を
強く意識した結末だと思います。

序盤のリロに対して夢の内容を説明しているスティッチのスティッチ語を喋るセリフが、
実写版リロ&スティッチではルアウで水遊びをたしなめようとしたリロに対して発せられたセリフとなっていたり
後半のスティッチの死から蘇生のくだりは実写版でも
シチュエーションを変えて取り入れられたりと
アニメ版2の要素はいくつか詰め込まれていました。
ほかにもあるのかもしれませんが今のところはこの2つを確認しています。

そういった点もアニメ版と実写版を見比べると
また違った見方ができるのではないでしょうか。