「それでも私はやってない」間違えられた男 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
それでも私はやってない
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アルフレッド・ヒッチコックの1956年の作品。
クラブのミュージシャン、マニーは、妻の歯の治療費を工面する為、保険会社を訪れるが、その直後、警察に逮捕される。以前、この事務所を襲った強盗犯にそっくりだと言う…。
冤罪である。
当事者たちのいい加減な証言、ずさんな捜査には憤りを感じる。何なの、あの、面通しや筆跡鑑定は!?(怒)
夫の誤認逮捕は自分の責任だと感じ、妻は精神的に不安定になっていく。
ネタバレだが、終盤、真犯人が捕まり、全てのあらぬ容疑は晴れた。
しかし、妻は…。
この信じ難い物語は実話。
ラストのスーパーによると、数年後に妻は回復したそうだが、それでもこの夫婦に重く暗い影が落とされたのは事実。決して軽視出来ない。
殺人も無い、陰謀も無い、鳥も襲って来ない。
ヒッチコック・サスペンスとしては異色作だが、どのヒッチコック作品より身近な恐ろしさを感じた。
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