「ヒッチコックへのオマージュ? いえいえ、デ・パルマの変態気質全開の怪作!」ボディ・ダブル 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒッチコックへのオマージュ? いえいえ、デ・パルマの変態気質全開の怪作!
B級映画俳優のジェイクは、知人からハリウッドにある豪邸の留守を頼まれる。望遠鏡で向かいの豪邸の美女を覗き見している内に、奇怪な事件に巻き込まれる…。
ブライアン・デ・パルマの1984年の官能サスペンス。
覗き見は「裏窓」、美女に執着する閉所恐怖症の主人公は「めまい」…言うまでもなく、デ・パルマが心酔するヒッチコックにオマージュを捧げた一作。
設定こそヒッチコックだが、中身はデ・パルマの変態気質全開の怪作。
エロエロな姿で妖艶なダンスを踊る向かいの美女。
その美女に魅せられ、ストーカーまがいに尾行する主人公。
さらには、ポルノ映画撮影現場(このシーンに流れる楽曲「リラックス」がクール!)に、あの呆然のオチ!
きっと当時は叩かれたんだろうなぁ…と思ったら、ラジー賞監督賞ノミネート。
だけど、このデ・パルマの変態節が面白い。
「スカーフェイス」「アンタッチャブル」「ミッション:インポッシブル」も勿論好きだが、何故か本作のような作品の方にこそ、より愛着を感じてしまう。
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