フレッシュ・デリのレビュー・感想・評価
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観客も共犯者気分に !?
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上映開始でマッツ登場も客席から微かなざわめき。クールなサイコパスとは無縁の辮髪?ヘアー。満席の8割方を占めるクセツヨ女子達は、まさかこれを見に来たわけではないだろう
カウリスマキみたいに背景を削ぎ落として人間を描くってやつ。街の騒音も人通りもなく、店の隣もやってないし、人間関係も希薄。モラルにさいなまれることもない。
無くて効果があるのは“血”を見せないこと。“人肉”はただモノとして存在し、臭いすら感じさせない。唯一、粘液的なのはマッツの顔汗だ。
そして、いつの間にか観客もマッツに共感して“肉”が足りなくなる心配をし始める。
また、伏線回収を放棄しているのも憎らしい演出。数日、繁盛したぐらいで新車が買える? 検査が入った時、どうやって証拠を隠した? 相棒の彼女はあんな目にあいながらどうして彼を赦せる? 肉にした人間達の捜索は?そしてその罪は?
ラスト、実は人肉が好まれていたわけではなく、マリネ液が旨かったかったというオチで、人生嫌われどうしのマッツが初めて褒められることに帰結するなんて。極めてeasy
人肉食でよくある話は、以外に美味い、いや酸っぱい、ザクロ味がする、生姜焼きベスト……
モラルを排除したブラックユーモアなので、ああコイツも肉にされちゃうとか、クスリとさせる場面もあるが、ハンニバルのマッツを期待している方々にはお薦めできません。
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