「コーエン兄弟の問題意識」ファーゴ チャーリーさんの映画レビュー(感想・評価)
コーエン兄弟の問題意識
『ノーカントリー』を先に見ていたんですけど、この『ファーゴ』は『ノーカントリー』の源流という感じがしますね。たしかに同じ監督であることが感じられる、監督自身の文法のようなものを感じることができました。
『ビッグ・リボウスキ』はとても楽しくて、コーエン兄弟をまた見てみようという気になったわけなんですけど、この『ファーゴ』『ノーカントリー』の流れの方は、あまり乗り切れない感じがあります。確かにこういう映画を撮らざるを得ない現代性っていうのは分かるんですよね。もうハリウッドを信じられない中で、ではどう映画を作るかという意識なんじゃないかなって。でもその意識を、『ビッグ・リボウスキ』のようにコメディの要素を入れて何とか形にしようとする方が私としては健全な気がするんですよね。
でも書いていて思うのは、コーエン兄弟って、ものすごく映画に対する問題意識を持って撮ってるんだなってことですね。その点は、すごくリスペクトしたいなって思います。
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