劇場公開日 1996年11月9日

「毛を逆なでされるような感覚」ファーゴ こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0毛を逆なでされるような感覚

2023年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

知的

非常に後味の悪い映画である。
コーエン兄弟はこういうの多いな。

残酷描写ももちろんだが
人物の思惑と反してほんとうに!
坂を転がり落ちていく展開が
下手なホラーよりも怖い。

常に体中の毛を逆なでされているような。
半音ずれてる不協和音を聞かされてるような。
不安、悪趣味なユーモアにつつまれてる空気が流れていて
居心地が悪くってしかたない。

逆にこれほどまでの空気を作り出す才能というのはすごいと思う。
パトリシア・ハイスミスの小説を映像でみているような気分になります。

こまめぞう