「ドキュメントを観ているような感覚」ファーゴ ツネミさんの映画レビュー(感想・評価)
ドキュメントを観ているような感覚
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・20年くらい前にDVDで観て以来、二度目。各所の印象が深く残っていたけど、ストーリーは全然覚えてなくて、観てみてとても面白かった。20年前に観たときは確か、盛り上がりのない静かな映画で大きな盛り上がりもないなぁと思ったと思うけど今観てみたら、不安感やサスペンスの空気感や登場人物のキャラが全員立ちまくっててなんじゃこりゃあと驚愕だった。
・妊婦の警察官と主人公?の男が犯人ってだけ印象に残っていて偽装誘拐や頼りない主人公や奥さんが何かイタい人っぽい、警察官の旦那さんが売れてない画家とか面白い。実話を元にしているとは思えない展開で驚く。途中、本筋とは関係ない警察官の昔の知り合いの男が精神的に病んでいるとか、ああいうシーンが好き。物語上は無駄に思えるけど、なんかリアリティを凄く感じられる。多いとしんどいので加減が難しい。
・主人公の男の計画が一個も思い通りにならないのが面白すぎる。金を工面できそうってところだけうまくいっていたけど、偽装誘拐を頼んだ男の助言でしているのもまた面白い。それに巻き込まれて殺されるのも何だか不条理だけど現実ってそんな気もするという気になる。実際にはかかわりたくないけど。
・真冬の凍てつく空気が常に閉鎖的で緊張感の演出に一役買っていると思った。
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