「夏の嵐は激しく降りすぐに去る」夏の嵐 散歩男さんの映画レビュー(感想・評価)
夏の嵐は激しく降りすぐに去る
54年ルキノ・ビスコンティ監督。
1860年代オーストリア支配下にあるイタリアヴェネツィアが舞台。伯爵夫人とオーストリア将校とのロマンス。不倫それも敵対するかもという立場の相手との。
主演のアリダ・ヴァリは顔が常にひきつり正直恐い。綺麗って感じじゃなかったな。ドレスの質量は良かったけれど。
冒頭のオペラシーン他、美術・衣装の絢爛さが見事。それに対比して戦争シーンの凄惨さ。長くないシーンに人数も金もかけてしっかりと見せてる。
それまで貧しい人々を描いてきた監督が貴族社会を描くようになった転換となる作品だという。後期は没落したり身を崩す人ばかり描くようになる。今作も冷徹なまでに残酷な結末です。
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