「終わり方が雑。」ファンタスティック・フォー 銀河の危機 NandSさんの映画レビュー(感想・評価)
終わり方が雑。
前提として
・原作と思しきものは未読。
・前作『~[超能力ユニット]』は視聴済。
・ティム・ストーリー監督の他作品は未視聴。
色々好きな部分はあるものの、終わり方が残念。
前回よりもパワーアップはしている。世界観とか、VFXとか、ヒーロー活動とか、能力の描写とか。
人間関係や心理描写にも色々力を入れようとしているのはよく分かった。
特に序盤から中盤にかけて丁寧に登場人物たちの欠点とか課題を散りばめていったのはすごく好み。あとジョニーに今回は強くフォーカスが当たる。多分、前回はベンがメインだったからだろう。終始不調のジョニーは新鮮だった。
シルバーサーファーのかっこよさとかリードのリーダーシップとかジョニーの活躍とかファンタスティッカーとかまさかのドゥームとか、好きなシーンや展開もたくさんある。
のだが、最後の回収が非常に雑。
納得はできるのだが、もう少し色々なところに散りばめて行った伏線を回収してほしかった。シルバーサーファーの決断までが意外とあっさりしていたし、リードとスーの結婚観とかもう少し描いても良かった気がする。お互いの秘密をどう折り合いつけるのか、とか。
あと、前作から時系列が少し空いているのでキャラクター達に色々な変化が起きている。そこら辺の説明がもう少し欲しかったところ。リードが金持ちになった経緯とか、ジョニーが意気消沈し始めるきっかけとか、
間のエピソードを映像化してほしい。
それと、前作から感じていたが、"地球の危機"感がなんだか薄い。ギャラクタスが関わる今作だとそれは致命的。生命が終わる様子とか映してくれたら少しは違ったのかしら。
ギャラクタスの全貌を見せなかったところは好印象。
そういえば、ドゥームって何がしたかったんだ……??
めっちゃ面白い対比とか要素とか散りばめてったのに最後、雑に回収して終わった感が強かった。しかし、続編が作られていたらそれはそれで観ていた気がする。そして最後の④で安心していた気がする。
そんな作品。