「釣れたんじゃない!釣ったんだ!」男性の好きなスポーツ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
釣れたんじゃない!釣ったんだ!
ホークス監督作品初鑑賞
ホークス監督といっても工藤公康ではない
ハワード・ホークス監督
パッケージやタイトルからは想像できないドタバタ喜劇
公開は昭和39年だから東京オリンピックが開催された年
当時の日本のコメディー映画なら宣伝ポスターからにして剽軽な面々でわかりやすい
最近のハリウッドだって戯けた顔で笑いを期待させてくれる
この作品はその時点で失敗している
わかりにくいためこれでは埋れてしまう
内容は悪くないのに
オープニングクレジット
スポーツをする女性たち
昔の作品なので忌々しいエンドクレジットはない
カツラ上司のやりとりが面白い
女がテーブルを叩いたら灰皿が飛んで水槽に飛び込むシーンとか特に
妻が被ってろってところが泣ける(笑)
熊がバイクを運転するシーンも好き
敬礼もなかなか
寝てる最中に流されるのも笑える
セクシーな場面がわりとあるがそれは笑わせるのが目的でヌードはない
キスを蒸気機関車の衝突に例えるのは斬新
具体的には書けないが弓月光の漫画を思い出した
1964年だが坂道と路面電車でサンフランシスコだと自分でもわかるわかりやすさがいい
アメ車もレトロで時代を感じる
撮影の仕方も33分探偵を思い出す
『くたばれ!ヤンキース』は1958年の作品だがそれよりも古く感じる
今のハリウッドと違い白人率が高い
「fuck」「fucking」「shit」「son of a bitch」と言った汚いアメリカ英語が無いので耳障りが良く精神衛生的に良い
ドタバタ喜劇だけど今のハリウッド映画より遥かに上品
CGにいくらかけたかでしか映画を評価できないバカには向かない作品
ワカプージ湖は実際は存在してないようだ
スーさんでお馴染みの三國連太郎が実は釣りが苦手というエピソードを思い出した
この内容で120分はちょっと長い気がする
コンパクトにぎゅっと90分くらいならなお良かった
64年の作品だがラストはそうきたかの感あり