シッピング・ニュースのレビュー・感想・評価
全3件を表示
ケイト・ブランシェット
うわぁ~、ケイト・ブランシェットがひどい役やってるなぁ~(笑)行きずりの男に「結婚したい?」と聞いて「ファックしよう」だもんなぁ・・・普通、ひくぞ・・・引くと言えば、この島では家を引いて移動していた。
クオイルはダメ夫を絵に書いたような人。両親の死と妻の死で落ち込んでいたのだが、父の妹アグニス(デンチ)の誘いで故郷の港町へ。父の故郷で就職したのは事故専門の記者。泳げないし、父から受けた水責めの虐待のトラウマ。漁師の町、謎が多い。かなり抽象的な描写もあるが、死んだ妻の幻影が見えたり、白い犬と老人が現われたり。。。
夫婦の愛と憎しみ、船に喩えた人の運命、そして近親相姦さえもテーマとしていると思われるが、DVのために殺人を犯すことが正当化されてる?という変な内容だ。編集長ジャックの親子に渡る溺死からの生還もわけわからない・・・ファンタジーなのか?
ま、主人公だけは生きる勇気を取り戻せたみたいだけど・・・娘が元気になるのもわからんぞ。結局は脇の人たちの悲惨な過去には目をつむり、美しい自然のもとに人生をやり直せばいいのか・・・脇の人のエピソードが残酷な割りにクローズアップされないバランスの悪さが気になったなぁ。原作は素晴らしいんだろうけど。
【2004年ケーブルテレビで鑑賞】
すごく惹かれる…けど
見終わってもずっと心に残るような作品。ケヴィン・スペイシーはじめ名優たちと独特の世界観が素晴らしかった。どこか腑に落ちないのは描いているテーマが多いからなのか、わかりやすい表現をしていないからなのか。いつかまた見て成る程と言える日が来ることだろう。
誰もが心の底で嵐を待っている。
生きていれば誰しも傷を抱える。それは楽しかった思い出が色鮮やかであればあるほど、立ち直るのが遅くなる。それでもいつかは、そのいつかに…人はすがって歩みを進める。
「あらすじ」
クオイルは父の自殺を聞いて訪ねて来た叔母を頼りに、父がかつて住んでいた島に移り住むことになる。はじめはこんな辺境の地で暮らしていけるのか不安だったが、島民の気さくさに解され、少しずつ馴染んでいく。信じて結婚した妻(若い男と出て行き、そのまま事故死してしまうが…)が遺した娘(愛娘も妻に売買される寸前だった)と、クオイル一族の住んでいた家で暮らしていく中で、クオイルの血族の忌まわしき過去や穏やかにみえた島民の抱える葛藤と向き合いながら、過去を清算していく。
「感想」
ケルト調の音楽に乗せながら物語が進んでいくため、重くなりすぎないよう配慮されている。(浮気や蒸発、自殺、近親相姦、同性愛、暴力、知的障害など、挙げてみてもよくここまで盛り込んだなと、監督と原作者には脱帽するばかりである。)
この作品が何故この年のアカデミー賞にすらノミネートされていないのか謎。(黒人のダブル受賞やロードオブザリングなど話題性の強い年だったため敬遠したのか…)
改めて、昨今のヒーローブームも落ち着き、現実的な作品が劇場でも増えてきてるかなと感じる今日この頃だからこそ、観て良かったと思える良作だった。
全3件を表示