「"取引"の材料になってしまっている事実」めぐみ 引き裂かれた家族の30年 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
"取引"の材料になってしまっている事実
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拉致問題が一般的に取り上げられる様になってから僅かに10年位にしか他ならない。
それまでは殆ど関心も持たれず、ただ無駄に過ぎて行くだけの時間…では無かったのだ。家族達はあらゆる可能性を求めて政府に訴えかけていたのに…。
「これは使える」
国会議員の多くがそう思ったのでは無い事を望みたいのだが、いつのまにか拉致問題が国交の無い国との政治上の“取引”に利用されているこの矛盾には茫然となってしまう。
結果として今日本国民全員が核兵器によって《実質的な拉致状態》にあるのは何故か?
‘あの日’帰国した5人の被害者の方々がタラップを降りて来た時の映像は忘れられない。
映画はアメリカ人の手によって製作されていて、所々にイメージ映像や西洋人が好む東洋調の音楽でこの悲劇的な内容を分かり易く伝える努力をしています。
一方的に‘あの日’があったから興味本位で撮られ始めたのでは?と思っていたこちらの不勉強を嘲笑う様に今まで観た事の無い映像が次々に出て来て、単なる付け焼き刃で製作されたドキュメンタリーでは無いのが分かります。
これは“本物”ですね。
必見だと思います。
(2006月年12月14日銀座テアトル・シネマ)
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