「性科学者と劇団員」新宿泥棒日記 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
性科学者と劇団員
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3回が警察に行かずに済む限界。再び来ると言い残して“岡ノ上鳥男”と名乗る青年は“鈴木ウメ子”と呼ばれる女と夜をともにする。処女だった彼女の初めての相手となったが、両者とも良さを感じない。そこでわざと警察に捕まり、田辺茂一に助けてもらい、二人は性科学者高橋鉄氏のもとを訪ねたり、劇団員たちのセックス談義に聞き入った。
佐藤慶と渡辺文雄に犯されたウメ子。かなり抽象的な映像だが、これで鳥男の態度がはっきりする。二人ともセックスについて悩んでいたのだ。その後、ウメ子は無人の本屋に忍び込み、本を片っ端から集める。そこでは性に関して書かれている本の朗読のシャワーの中で佇む映像が気持ち悪くもあり、聴覚を攻撃されているようでインパクトが強すぎる。どうみても本でエクスタシーを感じているとしか思えない。それでも終盤までは面白くない。横山リエの、今で言う不思議少女ぶりが見え隠れする程度で、大胆な編集や前衛的な映像に何も感じられないのだ。
結局、終盤の横山リエのヌードとセックスに目覚めた姿にはエロすぎて感動を覚えるほどだ。赤い血をイメージしたインクが意味深であり、それに応えるかのような横尾の発情にも男を感じてしまう(笑)。劇団はいったいなんだったんだ。意外なところでその劇団員李礼仙のヌードも見れる。ボディペインティングしてあるけど・・・
【2012年ケーブルテレビにて】
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