「迸る若さと情熱」ロード・オブ・ドッグタウン Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
迸る若さと情熱
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総合80点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:80点|ビジュアル:75点|音楽:75点 )
貧困層が多い地区に住むそれぞれ事情を抱えた無軌道で粗野な若者たちがスケートボードにはまり、遂には意図せずともそれを文化として創り上げていく姿とその内幕を描く。
登場人物たちは時代のせいもあり出身地区のこともありかなり素行が悪い。あえて競技に関係のない犯罪の場面と女の裸は描かれてはいないようだが、彼らが行った犯罪は他人の家に侵入して勝手にプールを使っただけではないはずだ。身近にこんな奴らがいたらたまったものではないが、彼らの迸る若さと情熱が新しい文化を創っていく姿は面白い。小さく平らな場所で規定に沿って行われた最初の競技会のなんとつまらないことか。彼らが型破りでより凄いものを追求するから面白い競技になり人々を熱狂させた。
そんな彼らの人間関係や物語の展開が面白かったし、素早く切り替える演出と出演者のすぐ傍での目線の近い撮影が進行が早く迫力があった。音楽の使い方も良いし、彼らの若さゆえの暴走が映像から伝わってくる。最後のほうはただの趣味が大金が動く世界へと変貌しみんなばらばらになりしんみりとした雰囲気で寂しさが漂ったまま終わってしまうのだが、彼らが情熱をぶつけた時代の軌跡には惹きつけられた。
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