「サイコプラズミック」ザ・ブルード 怒りのメタファー kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
サイコプラズミック
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ノーラの母親が何者かに襲われ殺された 続いて父親バートンも異形の子に殺された。一体、彼は何者?と、おぞましい展開が待ち受ける。まず、精神科医のラグランの治療内容がユニーク過ぎて面白い。まるで演劇のように患者の相手をするのだけど、身内の者に成りきってロールプレイングをする感じで、患者のうちに秘めたる怒りを引き出そうとしている。そんなんで治るの?
ラグラン医師を訴える被害者の会が結成されるほど、実験的医療行為。患者の中には腫瘍が出来るといった症状まで現われている。そして、終盤における妻ノーラの身体には異様な変化が・・・
あらためて「brood」の意味を調べてみたけど、①鳥や昆虫が子どもを育てる行為、②同じ親から生まれたひな、一腹の子、③くよくよ悩む(動詞)等々。皆が知ってるブリーダーの繁殖する「breed」と語源が同じ雰囲気です。女王蜂と揶揄される台詞もありましたが、まさしくこの「brood」なんですね~
離婚問題や親権について、クローネンバーグの経験に基づき描いた作品らしいけど、DVに関してもっとハッキリさせて欲しかったです。そして最後には娘キャンディスにも腫瘍が現われたようなイメージでしたけど、おとなしい彼女にも怒りが潜んでいたのでしょうかね・・・それとも単に遺伝か?
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