ゲット・オン・ザ・バスのレビュー・感想・評価
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スパイクリーの最高傑作、最高のロードムービー
無関心になるな!無関心をやめて支え合おう。
様々な、拘束や拷問の使われた冷たく堅い、ぞっと寒気と嫌悪感がするような道具類のシャシが映画のタイトル、クレジットと共に出てくるオープニング。
アメリカの黒人奴隷を象徴する冒頭の写真からの、手錠と鎖で繋がれた親子喧嘩の二人組の登場。チャーターバスフクロウ号の前には多くの人々がたむろしており、ファラカーン師が呼びかけたワシントンワンミリオンマーチにロサンゼルスから参加しようと気合いの入った〔手錠つながりの息子を除く)面々がバスに乗り込んでくる。コンダクターが力強くしなやかで素敵だし、長老格の病を抱えているかわそれを隠して皆のために祈りこの旅で若返るというおじいさん、別れ話のゲイカップル、母親が白人父親は黒人警官でギャングスタ、ブラザーに街で殺されたが自分も黒人というアイデンティティを強く持ちLA PDの警官になった男、映像を勉強中でカメラを回しバスの中でインタビューする男、ハリウッド俳優だという男、ネーションイスラムの格好をして若者の更生黒人のコミュニティへの奉仕を誓い実践する若者、鎖に繋がれた親子は裁判所の保護観察命令で72時間親が監視ということになっていて子どもは反抗的で父親のことをパパと呼ばないあたりになにかありそう、、
祈りからジェームズブラウンなしでバス旅行できるかよっとなり、喧嘩したり歌ったり、バスの中では白人との混血への偏見ゲイへの絶対的嫌悪感、などがうるさく語られながら途中エンストして運転手が黒人のブラザーからユダヤ人の白人に交代し、とにかくさまざまな分断、ゲイとか白人とか、や、意見の違いを乗り換えて、一緒に長老が叩くジャンベ長老が故郷アフリカに戻る夢の光景を歌いそこに集まり輪になり耳を傾け、バスを降りて取っ組み合いの喧嘩になったとき手錠と鎖を外してもらったジュニアは脱走し、若くて無職だっ父親がジュニアが生まれたとき怖気付いて子どもから父親という人生から逃げたことが語られ、
長老はバスの中で心臓病が悪化し病院に搬送するも亡くなってしまい、必ずなにがあってもワシントンの更新にみんなを連れていくと言っていた希望のフクロウ号は行進には行けずジャンベと、最後に長老が語った上べだけ幸せ実質精神的奴隷であった自分の人生を悔いて今最後のチャンスである行進に参加して行き直そうと皆に話し、そのおおらかな人柄がバスの中で知恵と癒しを与えていたが
彼にも苦渋の人生があり、死の旅行きであることを覚悟していたというラスト。
無関心であることを悔い、やめること。
あらゆる分断、憎しみや自暴自棄から失われる多くの命を守り、前に進んでいくこと。ファラカーンが良いか悪いか支持か不支持かに関係なく勇気ある100万人行進を呼びかけたことに分断されずに参加するブラザーたちそしてシスターた値。このピープルパワーが一人一人の生き方であり一人一人の肩に載るものであり希望を感じさせるものであり。バスでのアメリカ東西横断の旅の楽しさ、ドキドキハラハラもあり、ほかの作品にしばしば感じる、ちょっとやりすぎ感がある演出もなく、スパイクリー監督最高傑作じゃないかなと思う。多くの有名無名の黒人指導者へのレスペクト、バスの乗客は途中で強引に乗り込み皆と共有できない価値観を披露し文字通りキックアウトされた奴も含めてブラザーのみだが彼らを連綿と支え共に戦ってきたマザーやシスターも会話劇の中でしっかり捉えており、
映画館でこの作品を見れてこと、私は映画の神様に感謝する。
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