劇場公開日 2007年1月20日

「生と死の間に 何が残されたか?」ディパーテッド Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0生と死の間に 何が残されたか?

2009年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

当時『インファナルアフェア』のリメイク権をブラッド・ピットが【即買い】して
大ニュースになり ピット主演で話が進んでたけど 年齢の問題で
ディカプリオにチェンジした

想像してみると・・・ 『セブン』風のピットだったら
バッチリ合ってそう それはそれで観てみたかった

監督はアカデミー賞では無冠の帝王だったマーティン・スコセッシ

彼の作品では特に『グッドフェローズ』がメチャメチャ大好き

『グッドフェローズ』でアカデミー賞を何故とれなかったのか?
いまだにファンの間で議論されてる

しかし ついに『ディパーテッド』で作品賞と監督賞
を含む4部門も受賞

確かに傑作   『グッドフェローズ』を越える傑作

そう言いたくなるほど『ディパーテッド』は素晴らしい

まずは とにかく【やたらカッコイイ】

とても66歳が撮ったとは思えないほどスタイリッシュ

特に ディカプリオとデイモンの2人が正反対の道を歩み始める時に
バーンと出る タイトルと楽曲と そのタイミング  もう鳥肌

もちろんサントラをipodに入れて今も聴きまくり
(ディカプリオ風にタバコ吸いながら聴くと・・・タマリマセン)

幼少のデイモンが ギャングのニコルソンに【ワルの道】へと
引き込まれ始めるオープニングも

グッドフェローズと全く同じ構成だし スコセッシ流【ギャング映画臭】が
プンプンで のっけからゾクゾクしてくる

そしてディカプリオとマーク・ウォルバーグの演技合戦

さすが【放送禁止用語】の発せられる数が
『パルプフィクション』や『スカーフェイス』に匹敵する本作・・・
マーク・ウォルバーグの放つキツーイ言葉攻めにも圧倒される

ディカプリオも『ブラッドダイアモンド』級の名演を見せる

『ザビーチ』の時から思ってたけど 追い詰められた時の
【泣きの演技】や【怒りの表現】が 彼はバツグンに上手い

そして 若さゆえの【心の弱さ】の表現もピカイチ

あとは 『グッドフェローズ』を越えるバイオレンス
特にクライマックスはオリジナルを知っててもド肝を抜かれた

あの突然に訪れる【死】がスコセッシ的でショッキング そしてリアル

《TVゲーム感覚で 血も出ずにアッサリと人が死ぬ映画が
多過ぎるから徹底的にリアルに表現している》

とスコセッシは語っておりました   まさにおっしゃる通り

『インファナルアフェア 3部作』もドップリ愛してる俺的に
想像を絶する『ケープフィアー』並の【傑作リメイク】だ

Natsuki