「どっかの原作をマーティン・スコセッシがリメイクした作品。アクション...」ディパーテッド kkkさんの映画レビュー(感想・評価)
どっかの原作をマーティン・スコセッシがリメイクした作品。アクション...
どっかの原作をマーティン・スコセッシがリメイクした作品。アクション少なめのサスペンスという僕的には好きなジャンルの映画。その上で無駄なシーンが少なく、ご都合主義に話が進まなかったため面白かった。
また、初代ジョーカーで衝撃を受けたジャック・ニコルソンと、個人的に好きな賢さの裏にどこか葛藤を持つような魅力的な演技をするマット・デイモン、あとはディカプリオという名キャストによる作品という所も興奮した。
冒頭のシーンで語られた、ジャックの1分程のスピーチがこの作品の全てだと思う。
誰も与えない。我は服従せず。自分で奪う。
レビューにはマット・デイモンはだんだん頭がいかれてしまっただのなんだのあるが、彼はジャックのこの教訓を見事自分のものにした。
最初のシーンであったがマット・デイモンは学校で議事会を見つめていた。他にも議事会の隣に住んだりしたことから、議員になることが彼の野望だと言える。
最初は自分を育ててくれたことに感謝していたため、その夢との葛藤が描かれていたが、ラストの方で彼がジャックはFBIにスパイを売ることで実はFBIと繋がっていたということを知った。それでマット・デイモンがいなくても捕まらないのは納得。そこで彼は、今まで可愛がってくれていたジャックは、忠実な駒を手に入れるために自分を道具として育てたんだと理解する。途中でもジャックは嫌な匂いがしたら、手下は全員殺すと言っていた。自分の身が危ないと悟ったマット・デイモンは、ジャックを検挙することで昇進することを一石二鳥と考え、嵌めて殺した。そう考えると付き合ってる医者も結婚しているという事実にくわえその妻が医者という信頼感を得るために道具として利用したとも考えられる。その後も上手く立ち回り順調に高い地位を手に入れた。
しかしディカプリオが残した手紙を元に妻は巡査部長に連絡しマット・デイモンも最期を遂げたと思われる。
ずる賢く、自分で奪う道に生きるマット・デイモンとジャック・ニコルソンも、途中サブのサブキャラがボソッとこぼした【驕る者久しからず⠀】が体現された。ディパーテッドという題目が語るのはただ、メインの登場人物がほとんど死ぬだけでそこにメッセージ性はないと思う。
伏線も含めて最初から最後までしっかりした因と果があって見応えがあった。役名は忘れたので一通り俳優名で書いた。