劇場公開日 2007年1月20日

「飲みやすい毒」ディパーテッド Wataru Kumazawaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5飲みやすい毒

2020年8月9日
iPhoneアプリから投稿

リメイク版なので見方が難しい作品かと思います。オリジナルを知らない方が楽しめるかもしれません。オリジナルと比べて酷評する方もいますが、オリジナルと同じベクトルの感動をこの映画にも求めるのはナンセンスかとも思います。

他のスコセッシ作品に比べてどうかと言う点で言えば、少し毒が抜けて見やすいかなとも思いますが、そこもリメイクという解毒薬があるからかもしれません。

ストーリーでいえば、二人のスパイという、上手い設定に頼った一辺倒な作品ですが、設定の妙、どちらかに視聴者が肩入れしてしまう心理で長い上演時間でも気になりませんでした。

緊張感を出すのはやはり独特で上手いですし、ポルノ映画館から追い詰めるシーンは、鳥肌が立ちました。一番好きなシーンかもしれません。

ヒロインが二人の精神的な繋ぎ役として、二人の主人公の人間味を引き立てるうまい役割になっていますね。

誰も勝者になれないラストということですが、私はやりすぎかなとも思います。ここは好みでしょう。

豪華さも、楽しめる作品ですね。

意見は分かれるかと思いますが、私は好きです。

くま。