「1930年代、ガラパゴス諸島フロレアナ島で実際に起きた未解決事件に...」エデン 楽園の果て ホンマサさんの映画レビュー(感想・評価)
1930年代、ガラパゴス諸島フロレアナ島で実際に起きた未解決事件に...
1930年代、ガラパゴス諸島フロレアナ島で実際に起きた未解決事件にインスパイアされた実話ベースの作品。
理想郷を求めて島に移住した人々が、次第に疑念・嫉妬・支配欲に侵され、やがて凄惨な事件へと転落していく過程を、生存者たちの証言を基に“二つの視点”から描く構成が特徴。
閉ざされた島という舞台が生む村社会的な空気、外界から隔絶されたコミュニティ特有の不穏さがじわじわ効いてくる。
そして何より強烈なのが、男爵夫人を自称するアナ・デ・アルマス(役:エロイーズ・ベアボン・ド・ワグナー・ブスケ)。存在そのものが島の均衡を狂わせる“カオスの触媒”として圧倒的で、彼女が登場するだけで物語の温度が変わる。
実話ベースのミステリーとしての面白さと、人間の欲望・虚栄・理想と現実の乖離を描くドラマがしっかり噛み合った1本。
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