「キャラ名は赤穂浪士」明日に向かって演(や)れ! uzさんの映画レビュー(感想・評価)
キャラ名は赤穂浪士
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題材は好きなんだけど、きっかけが悉く弱かったなぁ、という印象。
メイン3人がワークショップに参加する目的や続ける理由は、軽薄だけどいい。
最初に離脱する2人も、得てしてこういう人はいるので構わない。
でも、やる気を出す起爆剤が凛のあのくだ巻き?
公演中止を食い止める流れも、そこまでの熱量を持っているようには見えてなかった。
離脱組もあれだけで復帰しちゃうの?
(春奈さんが◯ーバー頼むのも、久が配達を担当するのもコントロール出来るハズないし)
仁の引き篭もり脱却は、もう少し演劇への情熱に訴える部分を強く出せなかったか。
土壇場での章夫の離脱は、何人かに「戻ってきて」と訴えられただけでアッサリ戻るなら不要。
(そこに絡ませるべきは美夏じゃなく夏帆だろ)
演技はよかったし、挿入歌を流しての稽古シーンのダイジェストは定番の演出ながら好き。
個々のキャラも立っていた。
しかし、人が変わったり動いたりするためのイベントに説得力がないのが致命的。
登場人物が多いため、背景も交流もすべて薄味。
更には最後にあの“禁じ手”まで使ってしまったせいで、オチもイマイチ。
演劇を続けているということ自体は素敵ではあるが、仕事やプライベートが上向いた描写もナシ。
ラストカットの台詞も、あの段階で言ったのであればむしろ小馬鹿にしてるようにも見えるし…
全員に何かしら抱えさせて67分で描ききる、というのがそもそも無茶だと思う。
しっかりしたイベントが一つでもあればなぁ。
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