怪獣と老人

怪獣と老人

解説・あらすじ

「ゴジラ」シリーズや「大怪獣ガメラ」「仮面ライダー」などの造形を手がけ、2024年には88歳にして初監督作品となる特撮映画「カミノフデ 怪獣たちのいる島」が公開された美術造形家・村瀬継蔵。怪獣造形の礎を築いたといわれるレジェンド造形家であり、2024年10月に他界した村瀬を、8年間にわたって追ったドキュメンタリー。

昭和32年、北海道から上京した村瀬は円谷英二のいる東宝映画特殊美術部に入社し、怪獣造形の世界に足を踏み入れる。身近な素材を用いるなど独自の手法で頭角を現し、一目置かれる存在となっていく村瀬。しかし、昭和から平成、令和へと時代が移るにつれて特撮ブームは終焉を迎え、数少ない作品もCGがメインの時代になる。村瀬たちが築いてきた「アナログ怪獣造形」の需要も減少してしまうが、それでもなお怪獣造り・アナログ特撮映画への熱量を失わない82歳の村瀬は、約半世紀前に自分で書いた「神筆」という怪獣物語を、未経験の監督として映画化しようと動き出す。それは、アナログ特撮の技術を後進に伝えていく使命に駆られての挑戦だった。

監督は、テレビ東京を中心としたバラエティ番組を担当しながら、MBS「情熱大陸」などドキュメンタリーも数多く演出してきたフリーディレクターの中野伸郎。

2025年製作/82分/日本

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
中野伸郎
プロデューサー
小川剛
協力プロデューサー
長田安正
撮影
中野伸郎
編集
中野伸郎
主題歌
増岡謙一郎
語り
若林哲行
アドバイザー
佐藤大介
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フォトギャラリー

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(C)2025「怪獣と老人」

映画レビュー

4.0 夢と目標を持って生きていこう!

2025年11月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

たまたま予告編を見て、「面白そうなおじいさん!どんな人生を送られたんだろう?」と興味を持ち、鑑賞。

この映画で、村瀬継蔵さんの存在を初めて知りましたが、いくつになっても夢と目標を持って生きていくって大事なんだなぁ〜。自分が人生を賭けて取り組んできた仕事を引き継いでくれるお子さんやお孫さんもおられ、“生涯現役”でいられて、きっと幸せな一生だったのでは。

村瀬さんやお弟子さんがアナログで怪獣を造形し、動かす様は圧巻だった。

映画「神筆」のストーリーが、最終的には現代風?にアレンジされてたっぽいけど、個人的には、最初に村瀬さんがおっしゃってた物語がとてもピュアで素朴で好きだったので、その内容に忠実に、特撮手法含め全て昭和レトロな雰囲気で作ってほしかったな〜。

エンディング曲、すごく良かったです。

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ひげしっぽ

4.0 怪獣愛

2025年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

老人の生きざま、人柄、そして何より怪獣への深い愛情が詰まったドキュメンタリーでした。
手仕事の現場、模型の質感、炸裂する爆発——子供のころに夢中になった特撮技術がとても懐かしかったです。

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92

5.0 特撮映画見たことなかったからこそ思ったこと

2025年10月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

癒される

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かおり

5.0 どうしても諦めきれないんだよ

2025年10月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

自分は特撮や怪獣ファンとして
村瀬継蔵さんを知り、
後にその人柄に魅了された1人である。

憧れの映画関係者と対面しても、
ここまで人そのものにまで魅了される
という経験をしたのは稀である。

印象は優しくてお茶目、
見ず知らずの一ファンにも
丁寧に接してくれた。

不思議なのは、たしかに
おじいさんではあるものの、
あまりそう感じさせないその人柄。

この『怪獣と老人』は、
継蔵さんの最初で最後の監督作品が
完成するまでと、その不思議な
魅力の理由も記録されている。

たしかに「老人」ではあるが、
中身は「少年」。

一ファンにも気さくに接してくれたのも、
長生きの末に手にした寛容さよりもむしろ、

「キミも好きなの??いいよなこれ!
こうしたらもっと面白いよな!」

という少年の好奇心や発想のままに
生きていただけだからのように感じた。

しかし「怪獣少年」を襲う老い、病。
それに反して大きくなっていく作品。

「だれもやらないなら自分がやる」
豊富に溢れる技術と経験と情熱。

「ぼくもいつまで生きるかわからない」
人手も資金も、そして時間もない。

せめぎあう意欲と不安。

老人だからと言って
未来に希望がないわけではない。

怪獣よりも手強い、初めて遭遇する
数々の問題たちを相手に、

手を貸してくれる
仲間たちとの最後の戦いを、
時に熱く、時に落ち込みながらも、

ゆっくりでも前に
進み続けた継蔵さんを、

例え特撮や怪獣と
関係なかったとしても、
ひとりの人間として
自分は心底敬愛する。

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