「「上手く行ってもそれが判らないのが残念だ」上手く行ったよ、ジョン。」殺し屋のプロット Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
「上手く行ってもそれが判らないのが残念だ」上手く行ったよ、ジョン。
2025.12.23(火)
キノシネマ新宿で「殺し屋のプロット」を。
新宿伊勢丹の向かいのビルにあるこの映画館は、以前新宿文化シネマだったが4階がアニメ専門館に、7階がシネマート新宿になった。その後アニメ専門館はキノシネマに代わった。キノシネマになってから来たのは初めてである。この通りの並びにあるレインボービレッジのビルには、かつて私が「エイリアン」をロードショーで観た新宿スカラ座やビレッジ1、2のロードショー館があったが今はもう無い。周辺の新宿ロマン、新宿日活オスカー、新宿日活名画座も無くなった。名前が変わっても映画館が残っているだけまだ良いか。閑話休題。
博士号を二つ持ち、大学でも教えた事があり(家には書物が一杯だ)陸軍偵察部隊の派兵経験もある元税務署員ジョン・ノックス(マイケル・キートン)、彼の裏の顔は殺し屋だった。
そんな彼に病魔が忍び寄る。認知症を疑い専門医で検査を受けるとアルツハイマーよりも進行が早いクロイツフェルト・ヤコブ病が確認される。治療の方法は無く、あと数週間で全ての記憶が飛ぶ事になるだろうと言われる。
最後にしようと出かけた殺人の現場で症状が出て、誤って仲間を射殺してしまう。なんとか現場を取り繕うが、警察も不審に思う。捜査線上にジョンが浮かび上がる。
そんな時、16年以上疎遠だった息子が殺人を犯してしまい父親を頼ってくる。(息子に娘が生まれた事さえ元妻から聞いている)
息子は父親が殺し屋だと言う事を知って疎遠になったようだが、死体の始末を頼みに来たのだ。孫娘には一度も会った事も無かったが、16歳の娘を妊娠させたクズ男を刺殺した息子の頼みを聞く。
しかし、病気は進行し、ジョンは自身の殺人事件の捜査をかわしながら、残り少ない自身の終活と息子の殺人事件の隠蔽をする。
離婚した妻と息子に渡すため、記憶が消えないうちに隠してあった資産(絵画・宝石・現金)を整理し、仲間(アル・パチーノ)の協力を得て息子の殺人事件を隠蔽する「仕込み」をして行くが、ジョンの木曜日午後の恋人の野心で破綻しそうになるのだが、…。
仕込みの過程でジョンの目論見が読めてしまい、どう理由付けをするのか位で、警察は騙されてもこちらの驚きは小さかったかな。
ジョンの病気が進行する中、限られた時間で自身の終活(資産整理と殺人の隠蔽)を行い、妻と息子に全てを残して(全てを引き受けて)消えて行くのが愛情だった。
ラストで木曜の売春婦に「二都物語」を送るのも愛情だったね。
Knox Goes Away
もう少し演出がシャープだったら、もっと良くなったと思えるのが残念。
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
実に気の利いた脚本で唸らされました。こういう作品をもっと観たいですし、ヒットして欲しいと思います。



