みらいのうたのレビュー・感想・評価
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今を生き、前を向く
私にとって一回り上の世代のミュージシャンである、THE YELLOW MONKEY。
私は彼らのことをよく知らない。
ただ、記憶に残るいくつかの名曲を今も歌うことができる。
フロントマンである吉井和哉の闘病時期と重なる3年間を追ったドキュメンタリーを、ファンでもない自分が観てどうする?とも思ったが、何となく惹かれて映画館で観た。
観たものは、トップアーティストの復活に向けた闘いに、病との闘いが重なる日々。全盛期のようなパフォーマンスができないことに加えて、シンガーにとって命とも言える声に爆弾を抱えてしまった吉井さん。どれだけ不安で、どれだけ歯がゆくて、どれだけ情けなく思っただろう。しかし、そんな姿を彼はカメラの前で見せない。驚くほど淡々としている。ドキュメンタリーとはいえ、これはパフォーマンスなのだろうか?
吉井さんをロックの道に誘ったEROさんという人は、冷たい言い方をすると「音楽に嵌まって人生が上手くいかなくなった人」。でも彼は、「しょうがねえじゃん。起きちまったことは」という精神で、前を向いて生きている。吉井さんは、付かず離れずな距離で彼を見守る。
「執着」という言葉が出てきた。何故かこの言葉が印象に残った。
彼らが還暦になってもロックを辞めない、諦めないのは、もはや執着なのだろうか?
いや、それは決してネガティブなものではない。
2人は、過去を懐かしむことはあっても引きずらず、しっかりと今を生き、そして未来に希望を持って生きている。
ロックスタートその仲間の3年間は、決して浮世離れしたものではなく、私たちにも形を変えて起こるかもしれない日々。
そのとき、彼らのように、しっかりと今を生き、未来に向かうことができるか。
2人の生き様に静かな強さを観た。
ドキュメンタリー、非常に良かった
都合が合わず遅くなったがやっと鑑賞。凄いよかった。エロさんが自分の言葉で語る言葉には嘘がないと思った。吉井さんと語り合う時間は互いにリラックスして素敵な時間が流れていた。エロさんは凄いオシャレだし、カッコよかった。吉井さんといいこんなカッコいい親父になりたいと思った。吉井さんのお友達が語った、亡くなられた奥様とのエピソードを聞いて涙が出た。自分も奥さんとの限られた人生を大切にしようと思った。
生きていく力を感じる
人間吉井和哉
すごく良かった
「THE YELLOW MONKEYの吉井和哉物語」を求めている人にはハマらないかもしれません。
吉井さんを作ってきたもの(良くも悪くも)、吉井さんが失ってきたもの、生きること、病気になるということ、そこから復活するということ、人生を終えるということ、、、とにかくてんこ盛りです。
更にそんな中に「再結成した意味」「本当の夢」「死んでもいいけど明日は嫌」などなど考えさせられる名言やメッセージが詰め込まれていて、一度や二度じゃ全てを感じ取れない映画だと思います。
そしてなんと言っても恩人のEROさん。チャーミングで華のある素敵な方です。
吉井さんと同時期に病気をされ、吉井さんと同じく再び音楽をという目標に向かって進む。
会場は東京ドームか小さな教会かという違いはあれどこんなにリンクすることがあるでしょうか。
EROさんを主役にしようと思い付いた吉井さんこそが神なのではないかと思います(笑)
それから、東京と静岡で吉井さんが全然違う表情をされているのも面白かったです。
静岡は吉井和哉が吉井一哉に戻れる場所なのだなと。
教会でEROさんを優しく見つめる吉井さんの表情なんてたまりません。
EROさんは現在も音楽を続けていらっしゃるとのこと。吉井さんもこの映画があったから病気と闘えたと仰っていましたし、この映画は2人のロッカーを文字通り救っています。そして私も見るたびに救われます。
まだ拾いきれていないメッセージがあるはずなので、上映終了までにまた見に行こうと思います。
みらいのうた
ロックスターの素顔
人生の光と影を描いた良質なドキュメンタリーだった。
ロックバンド「ザ・イエロー・モンキー」の吉井さんと彼の音楽の先輩であるエロさんという男性にまつわる物語。
2人は元々同じバンドメンバーだったが、バンド解散後の吉井さんは音楽業界で大成功を収めた国民的スターになり、片やエロさんはインディーズでコツコツ音楽を続けるという対照的な人生を歩んでいる。
最近、吉井さんは喉頭癌を患う経験をし、エロさんは脳梗塞で右半身を麻痺するという【人生後半に訪れる生死の境界を体感する】という現実に直面する様子が描かれていた。
吉井さんの病気の症状が中々良くならずに何度も手術を行いながらドーム公演に挑んで行くシーンはとても痛々しく描かれていた。リハを繰り返す度に喉にダメージが蓄積されていくようで(もう、ライブとかやめて)と思えるほどの状況だった。
それでも吉井さんは長い年月を掛けて信頼を築いてきたメンバー達と不安や苦難を乗り切りドーム公演を大成功させるシーンは、この時会場にいた人も感じたであろう安堵感と感動的な気持ちで胸が一杯になった。
またエロさんも脳梗塞の後遺症に悩まされながらも(また再びギターが弾ける身体になり、表現活動を再開したい)という思いでリハビリを続け、その後、当時のエロさんの心の支えとなっていた街の教会で弾き語りのライブを成功させ、皆から賛辞の言葉を投げ掛けて貰うまでに回復した。
エロさん自身(ロックという言葉に人生を狂わせられたかもしれないが、今日のような素晴らしい喜びも与えてくれている)と音楽に捧げてきた人生に感謝の言葉を述べていた。
僕にとってこの映画は(人の成功って一体何なのだろう)というヒリヒリとした思いをずっと胸の中に訴えかけてくる映画だった。
実は吉井さんがプロを目指そうと上京を決意した際にエロさんにも声を掛けたが、エロさんは地元に残る事を選んだという。
もしかするとここがその後の2人の人生を分ける重要なターニングポイントだったのかもしれないが、人生なんてどう転がるかは誰にも分からない。
上京後、表舞台を歩くことになった吉井さんの感じる人生の充実感と、スポットライトを浴びることなく音楽活動を続けてきたエロさんのそれとを比べることなど、吉井さんやエロさん達が基準を設定しない限り誰にもできないはずだ。
しかし実際のところ(生活保護を受ける手前のギリギリの生活を送るエロさんの人生)と(今でも東京ドームでライブを行える吉井さんの人生)、どちらかを選べと言われたら、僕を含めて殆どの人が吉井さんの人生を選ぶだろうというのが現実ではないだろうか。
誰にも2人の人生の充実感は図れないと言っておきながら、多くの人はどうしても吉井さんの人生の方が羨ましく思えてしまう。恐らくエロさん自身もそう考えている部分もまだ残っているかもしれない。
このような「人の心に自然に湧いてくる業(ごう)」のようなものが、(本当の自分の気持ち)を見えなくさせている気がする。
そんな事を考えると、(自分の持つやましい気持ち)や(人生を狂わしてしまう不条理な現実)に対して胸が苦しくもなるが、その思いに絡め取られないように自分の人生を肯定できる時間を作り、その感触に思いを馳せることが「自分の人生を生きる」ということなのかと感じた。
心に響く映画
どの人にも何かしら響くところがある、人生を考えられる映画かなと思います。ファンとして見てしまうので、そうでない人にはどう映るのか分かりませんが、色んな人に観てもらいたいと思える映画でした。
子どもの時のこと、故郷、上京、夢、成功、病、老い、人それぞれ何かしら感じるものがあるように思います。自分も、人生で叶えられなかったことや欠落していることを考えがちな世代になりましたが、叶えられたこと、与えられたものを想って生きて行けたらいいんだなと思えました。
ファンとしては、EROさんや同級生の方々と触れ合う姿に、私たちの知っている吉井さんとは違う姿を見れたような気がします。これまで自伝等で知っていた話も、静岡で語る姿を見ていると、より胸にくるものがありました。そんな、静岡での吉井さんを見た後に聞いた『本当の夢』は、自然とその内容を予想させるもので、心に響き、胸が痛くなる想いがしました。吉井さんはコレを伝えたかった、聞いてほしい人たちがいるんじゃないかと思えた一方で、自分自身は吉井さんへの感謝の気持ちがより強くなりました。
お2人を通して『人生とは…』と考えさせられる映画で、たまたま1人がアーティストだったいう印象が強いです。もう一度見に行きたいと思っています。
「みらいのうた」が頭から離れない
吉井さんもイエローモンキーも通ってこなかったので、この映画の予告以外にはほぼ情報がない状態でした。
たまたまラジオで吉井さんがこの映画のことを話していて、合間に「みらいのうた」がかかった。最初は、テンポの遅い曲だなと思いましたが、耳に残ったので聞いてみたらハマってしまい、映画を見ずにいられなくなりました。
2人の人生については思うことがいろいろありますが、上手く表現できません。世代としてはエロさんに近いです。
とにかく吉井さんの表情、姿がカッコよく、バンドのメンバーも全員長身で細くてすてきでした。
ライブをやるかどうか、ファンに病気のことをどう伝えるか、悩む社長には共感しかありませんでした。願かけのため毎日5キロ走るなんてすごいです。
ドームでのライブのシーンをじっくり見れてよかった。ライブに行ってみたくなりました。
映画の公式サイトに、映画で使われた曲のプレイリストがあるのでさっそく聞いています。
やさしく強いオトコたちの物語
バラ色の日々
吉井さんの病気が発覚しなければ、また違った作品になっていたのでしょうが…。
生と死を歌ってきた吉井和哉が本当の生と死を知るお話。
27歳までに死なないと天才じゃないってそんな話もありますが、還暦過ぎても天才でいられるんですよ。だってロックスターだから。
ともに病を抱えて、励まし合うともなく励まし合う師匠と弟子。ロビンがまさかバットマンの弟子のロビンとは(笑)
かたやドーム、かたや町の教会、場所も規模も観客も全く違うけれど、思い悩みもがき苦しむの中で生まれるのがロックンロールなんだと改めて思いました。
昔背中を追いかけた人の、今は背中を支えながら、当時のベースを肩にかけて40年ぶりのセッション。やっぱりかっこいいなあ…ロビン。
そして、バラ色の日々に涙しました。
何気にBiSH時代のアイナが出ていて、当時を知らないんですけど、歌声ですぐわかりました。彼女もやっぱりスターだなあ!
おすすめは出来ないので星2
イエモンのロビンは大輪のバラ 吉井和哉はしなやかな野の花
実はあまり期待しないで観に行ったら裏切られた映画。
ドキュメンタリーでこんなに最初からひきこまれたのは久しぶり。
熱くもなくお涙ちょうだいでもなく、淡々と自然にストーリーが展開していく。
登場人物たちの飾らなすぎるくらい飾らない日常をとらえた映画なのに目が離せないのだ。
(主役の2人はこれ以上ないくらいの人生大ピンチの時期である)
どの登場人物の言葉にも考えさせられる重みがある。
エリザベス宮地監督の被写体の自然な姿を引き出せる力もすごいと思った。
EROさんは根っからメタルな人、それに対し吉井さんはとても柔らかい人。
人の話をきちんと聞いて、その気持ちに優しく寄り添うのが上手い。
イエモンのロビンである時の彼は大輪のバラの華のようだけど、人間としての吉井和哉は風に揺れる淡く優しい野の花のような人だと改めて思った。
自然で繊細でバランス感覚の良い人物。
しなやかだからこそ強い。
イエモンの他のメンバーも皆さらっとしていながら温かい。
音楽性だけでなく人間も良いバンドだと感じた。
個人的な涙のツボは東京ドーム復活ライブ、ステージに上がる直前のある儀式のシーン。
音楽や聴衆への真摯な心を感じられて本当にあの姿は美しかった。
自分の人生を生きることに興味がある人なら、ファンでなくてもおすすめしたい作品である。
1990年代のほとんどを国外で過ごしたため、 イエモンの当時の凄さ...
1990年代のほとんどを国外で過ごしたため、
イエモンの当時の凄さは知らないけれど、
それでも吉井の名前くらいは知っている
その程度の私が見たけれど、
それでもとても良かった
本人も周りの人も、その強さも弱さもなんかすごくいい
エロって人も、キャラ最高ですね
みんないつまでもお元気で
それにしても丙午生まれの人たちって、
改めて、
才能溢れる人がたくさんいるんだなと再認識した
採点3.6 ミュージシャン吉井和哉のドキュメンタリー作品。 これは...
採点3.6
ミュージシャン吉井和哉のドキュメンタリー作品。
これは彼にとって闇のような時期。
ポリープ発見と治療、からの喉頭がんの告知へ。
フィルムは本当に声が出ないのがありありと分かります。これはヴォーカリストには本当に辛かったでしょう。
復帰となった2024東京ドーム公演「BIG EGG “SHINE ON”」でもやはり後半は声が割れてました。
また作品はそこだけでなくルーツとなるEROとの再会、同じ喉で他界したチバユウスケとのエピソードなど、再生と終焉とを組み合わせたのがとても良かった。
最後に流れる「みらいのうた」、灯りを照らすようでこれは何とも憎い。
ロックスターを切り取ったにしては派手さのない一人の男のドキュメント。
じっくりとした、これは思いの外良かった作品でした。
奇跡の瞬間を共有できるドキュメンタリー
最初に悪いところを書く。
監督自ら回しているのであろうカメラが下手過ぎる。しゃべっている人に合わせてびゅんびゅん振り回すから映画館の大画面だと気持ち悪くなってしまう。冒頭の海辺のシーンなどもカメラが動き回るので酔いそうになった。ズームインもすごいスピードでぐーっと寄ったり、中途半端に少しだけズームしたり… 終盤はプロのカメラマンも入ってきたようでだいぶ安定したが、今後も自分でカメラを担当するなら少し勉強されたほうがいいのではないか。序盤はこのカメラワークにかなりげんなりした。
しかし、しかしである。この映画はそうした拙いカメラワークを補って余りあるほどの素晴らしい場面、素晴らしい言葉、奇跡の瞬間に満ち溢れている。
撮影対象が素晴らしいのはもちろんなのだが、そこから珠玉の言葉を引き出し、奇跡のような瞬間に立ち会えたのは監督の力量と努力、そしてそれらが呼び込んだ「運」も含めて、とにかく彼がこの映画を作らなかったら世に出ることのなかった物語が多くの人の目に触れることになった、その功績は本当に称えられるべきことだと思う。
この映画のハイライトとなる二つの奇跡、THE YELLOW MONKEYの(吉井和哉の)復活ライブとEROの復活ライブ。前者は、「これはもうダメなのではないか」と思わせるほど一進一退を繰り返す吉井の病状と葛藤を撮り続けたからこその感動を呼び起こし、後者はそもそも「そんなことは起こり得ない」と思わせるような、EROがもう音楽をあきらめたかのような状態のところから撮り続けたからこその驚きが胸を熱くさせる。
正直、EROのことは全く知らなかったし、イエモンにしても90年代にヒット曲を連発していた頃にはそれなりに聴いていたが、コアなファンでは全くなくて、吉井がそういう状況に陥っているというのもほとんど知らなかった。
それでも映画の序盤でかなり前のめりになったのは、吉井の誕生日が1966年10月8日と紹介され、自分とわずか5日違いであることを知ったためだ。この歳になると最大の関心は健康問題であり、自分とは生き方も考え方も全く違う同い年のロックミュージシャンが、自分の健康と同世代のミュージシャンの死に思い悩んでいることが他人事と思えず、彼のひとことひとことに聞き入ってしまう自分がいたのだった。
それにしても、普段から詩を書き続けるアーティストたちの言語化能力には恐れ入る。吉井が繰り出す言葉のひとつひとつに様々な気づきがあり、EROの飾りのない言葉にもなぜか心を動かされる。この二人がロックを語るときの「ロックってやつはどうしようもねえなあ」感が何だかとても楽しそうで、ロックな生き方に羨ましさすら感じてしまうのだった。
繰り返しになるが、とにかくカメラワーク(と、編集の仕方にもいろいろ不満はあるのだが)以外は素晴らしい、唯一無二のドキュメンタリーである。こういう映画を見られると本当に幸せな気分になる。吉井さんとEROさん、二人のロックな人生が今後も末永く続いてほしい。
2人のロックな人生
吉井和哉さんのルーツ、アーグポリス
そのバンドのボーカルEROさんのロックを愛しながらも不器用な生き方を続けている。
吉井さんはガンと闘い苦しみながらもライヴを成功させていくシーンは見ていて辛かったけど感動。そしてそれぞれの人生何かを乗り越えながらも生きていくという事。映画を見終わったあと大事な事を教えてもらった気がします。
2人の関係性が羨ましい。
EROさんの正直な人柄に好感が持てました。
あと自然が綺麗に撮られていているのも良かったです。
静岡の美しい海や最後のシーン。感動。
たくさんの人に見てもらいたいドキュメンタリー映画です。
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