劇場公開日 2025年11月28日

Ryuichi Sakamoto: Diariesのレビュー・感想・評価

全42件中、21~40件目を表示

5.0坂本龍一の「教授」たる所以

2025年12月5日
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鑑賞方法:映画館

「Funeral」と題した坂本龍一が自分の葬儀で流す為に作ったプレイリストを聴いている。
収録内容はドビッシーやバッハ等音楽を始めた時から親しんだクラッシック、盟友デヴィッド・シルヴィアンの「Orpheus」有名曲ではエリック・サティ「ジムノペディ」ニーノ・ロータ「太陽がいっぱい」等が入っている。坂本龍一はYMOでのテクノポップや、日本と世界のありとあらゆるミュージックシーンで共同作業した楽曲や自身を象徴する著名な映画音楽、ピアノ曲などを溢れる程持っているが、葬儀で流す楽曲は自身の感性に影響を与えた作曲者たちの音の数々ってところが坂本龍一の「教授」らしさなのかも知れない、。
「教授」という愛称は高橋幸宏が坂本龍一に初めて会ったとき、彼が東京藝術大学の大学院生であると聞き「大学教授にでもなるの?」と尋ねたことがきっかけのようだ。映画内でもあるように2人は兄弟のように親しかったと高橋の妻が話していた。2023年1月、坂本より2ヶ月先に高橋は逝去された。
NHKスペシャル「Last Days 坂本龍一 最期の日々」の方は放映当時見ていた。他の坂本龍一追悼の番組と併せ、Blu-rayにも保存していた。今回この映画を観た後、テレビ版の方も見直した。この番組で国際エミー賞のアート番組部門で最優秀賞を受賞した監督の大森健生(若さに驚く)は映画化にあたり「坂本龍一の驚くべき量と質の記録、音楽史の資料を前に、59分の番組では収まりきらない。坂本さんを描き尽くせない。完全版も作らなければ」という思いがつのったとのことのようだ。特に音楽家としての坂本龍一をちゃんと伝える為にもっと音楽も使いたかったとのことなので様々な楽曲、坂本が拾った自然の音を多用している。明らかに映画作品としての深みが増した。又映画では東日本大震災の津波のリアル映像を使っている。これは坂本自身が深く関わった社会活動を後世にも残す意味合いも込めてのようである。
亡くなられる2日前、ターミナルケアに入った後の2023年3月26日。4人の子どもたたち一人一人と話し別れを告げたその同じ日、東北ユースオーケストラの定期公演をスマホで視聴し、自らの楽曲をベットで酸素マスクを付けながら指揮のポーズをとり、吉永小百合の朗読を聞き最後のひと言(震災で亡くなった子供の亡骸は祖父が見つけてくれた)に「やばい」と声を発し涙ぐむ姿に胸を打たれた。撮影は次男である空音央(ドキュメンタリー映画Opusも監督した)であった。
死に向き合うひとりの人間はその瞬間までに何ができるのか?坂本龍一は最期まで音楽を生み出し続けた。「芸術は長く、人生は短し」合掌。

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アベちゃん

4.5ありがとう。

2025年12月4日
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鑑賞方法:映画館

ボウイも教授も逝ってしまった。
最後まで美しい。

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色即是空

5.0坂本龍一著『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』新潮社

2025年12月4日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

2023.03.16最後の満月でした。そして、NHK 朝7時のニュースが、このドキュメンタリー映画を紹介していました。ニューヨークの自宅で雨晒しで朽ち果てたピアノが余りにも印象的です。

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ピエロの涙

4.5【”雨音を愛した世界的音楽家のLast Diaries。"今作は坂本氏が癌に侵されながら最期まで音楽を傍に生きた日々を描いたドキュメンタリー映画であり、ラストシーンには嗚咽してしまった作品でもある。】

2025年12月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

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NOBU

4.0坂本龍一さんは死んでも、その音楽は続いていく。

2025年12月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

驚く

ドキドキ

坂本龍一さんの、進行がん告知から天に召されるまでの3年半を貴重映像とともに振り返る。

giftedという言葉そのものの人物、坂本龍一。
でもgiftedにも容赦なく死の影が迫る。
医療的な決断を、できるだけ音楽が創れるように組み替えていく。
その姿は強烈だ。

東北大地震をきっかけにできた、TYO(東北ユースオーケストラ)の指揮も告知後も続けるが、さすがに死ぬ数日前のコンサートは、スマホ配信で、でもスマホ配信で一緒に歌っていたし、音を心底楽しんでいた。
そして意識不明になっても、指がピアノを弾いているかのように動いていた。

「人生は短く、芸術は続いていく」
言葉通り、坂本龍一の生命の火は消えてしまったが
彼が見つけた音楽は人類の遺産として、永く続いていくに違いない。
すごく濃密な映像だった。

最後、坂本龍一さんが撮影した色んな満月の写真が出てきて、
自分も、月や雲や雨などをもっと見ていこうと思った。

あと田中泯の語りが渋くて良かった。

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にっく

5.0晩年の記録映像. こまめな日記, 残っていた映像, 周囲の方々のお...

2025年12月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

驚く

晩年の記録映像.
こまめな日記, 残っていた映像, 周囲の方々のお言葉を紹介しながら.

ピアノをあえて庭に雨ざらしにして自然に戻る様子,
自然の音を楽しむ, 徐々に減衰する過程に耳をすます,
癌の闘病, 入院中は雨音しか聴けない,
3.11後の東北ユースオーケストラ, ウクライナに捧げる音楽,
etc.
とても濃密な記録でした. 感嘆です.

音響も彩りもとても繊細なので,
観客の質が良い場所で, ざわざわしない館内で,再び鑑賞したいと考えています.

日記の中に, 109シネマズと書かれたページもあり
もしかして歌舞伎町の高級施設の音響監修? と想像したくはなりました.

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woodstock

3.5静かに消えていく命

2025年12月1日
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才能があろうと無かろうと命は平等なんだな。
私は父を亡くした時にリアルな死を体感した。亡くなる前日には意識もほぼ無く微かな反応だけ。翌朝、呼吸が弱くなる中エンドルフィンが分泌され安らかな表情に。程なく呼吸無くなり脈が途絶えた。

この映画を観ながら思い出した。ほとんど同じ様に亡くなった父と坂本龍一。才能も残したものも全く違うが亡くなるという事は同じ。父を看取った経験がこの作品を深く理解する一助になった。

死への恐れから開きなおり、死生観が変化していくのがよく見える作品でした。

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mrkc7

4.5坂本龍一の音との向き合い方を記録した作品

2025年12月1日
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昨年のNHKで放送されたドキュメンタリーのエクステンデッドではあるのだが、ドキュメンタリー映画としての満足度はこちらの方が高い。その理由としてはやはり音楽パートの追加。もちろん、やせ細っていく教授の姿を見るのはつらい。つらいが、音楽を追加したことで、晩年の坂本龍一がただ、病と格闘するだけではなく、音楽によって救われていたという「創造するという事、芸術を作るという事の素晴らしさ」をテレビ版よりも感じさせてくれる、バランスが取れた作品になっていると思う。

私にとってこのドキュメンタリーで一番重要で是非劇場で確認したかったのは、彼が管弦楽曲を作ろうとしていたけども、未完に終わったという話と、その曲の断片が映画で実際に聴けるところだ。今回のドキュメンタリーではかなりそこを長めに聴かせてくれている。(ちなみにだが、エンドクレジットではこの楽曲と他の未発表曲が(2025)という制作年で出てくる。ということは、近々この映画のサウンドトラックとしてか、あるいは別の作品集と言う形で公開される可能性もあるのではないだろうか。)

あの楽曲は坂本龍一のキャリアを考えると、非常に重要な一曲になるはずだったのではと思う。

なぜなら映画にも登場する「霧散する音楽」というメモ。恐らく晩年のasync以降の10年の集大成的なもの、そして中学生の時にドビュッシーの「雲」から始まった彼の音楽への情熱が一巡するようなものを彼は考えていたんだと思う。

その事を確認したかったので、今回改めて鑑賞中聴き入っていたのだが、まさにそういう物になっていたと思う。やはりAsyncと、12の延長線上にある作品になっていた。

坂本龍一が自身の持つ膨大な知識をいかにポップミュージックのフォーマットに落とし込むか苦労していた90年代。そこから晩年の「音の響き」それ自体を慈しむようになっていった音楽の趣向の変遷は、二十世紀の音楽、ポップミュージックの流れとも重なっている。テクノ、ダブ、ヒップホップ、エレクトロニカ、アンビエント、それらの音楽に共通するのは音符で書けるメロディではとらえきれない「響き」そのもの。サウンドテクスチャと、その空間でのなり方、それ自体を楽しむという音の捉え方である(これを理解すると彼のピアノ演奏がなぜ晩年と80年代であれだけ違うのかわかると思う。単に年を取ったとかそういうことではない。音の聴き方が変わったのだ。)坂本龍一は最後の二十年、特にこの音楽の聴き方を極めていったように思う。それゆえ、この映画の中で体が弱っていく彼が、雨の音そのものの美しさ、雲の流れや月の光といった自然に救われていたのが印象的だった。

もう一つ、浅田彰が坂本龍一のパートナーの方がいかに献身的に彼を支え、同時に非常に優秀なプロデューサーであるかという話をしていたが、彼が亡くなってからの一連の美術館等でのプロジェクト、書籍、映像記録などの充実ぶりを見ていると、本当にその通りだなと思う。坂本龍一と言う人が天才だったのは間違いないが、それを支えるチームのおかげで、彼のレガシーは何十年も効力を失わず、様々なアーティストを目指す人々、一般の人々の人生に影響を与え続けるだろう。未来に坂本龍一を知った人は、作品のみならず、CODA、Opus、このドキュメンタリーなどを通して、彼の音楽や哲学、人生をより深く知ることが出来るだろうと思う。

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moviebuff

5.0生き様に涙が出ました

2025年11月30日
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NHKスペシャルは観ていなかった。坂本龍一さんの創作活動の最後の記録が見られるのかな、くらいの気持ちで観にきた。
しかし、想像以上に自分の死が必ずくることを実感させられたし、身近な人の死を思い出し、自分はどう死ねるだろうかと考えてしまった。

タイトルの通り日記を中心に紹介していく。
食べ物のことが書いてあって意外だったり、気持ちを吐き出してあったり、その一言ひとことがずしずしと心に刺さった。
スコラ音楽の学校のような、音楽全集もまとめて、創作もやり尽くして実績も輝かしい人でも、力が出ない時、何も考えられないような日もあるのだと、意外だった。身近に感じるはずがないと思っていたのに、坂本龍一さんは近寄りがたいとか気難しそうでもなく、もちろん天才的な存在であるのは間違いないのに、とてもチャーミングだった。

病気と向き合う中でも、創作活動をする最後の生き様を見せてもらえたような気がした。日付が出るたびに、自分が1日1日をどう生きているか考えさせられる。
残された時間、今生きている時間を強く意識させる映画だった。
何気ない今日や、過去の1日が誰かにとって、とても重い日であることを意識させてくれる映画だった。

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naaane

5.0見せてくれてありがとう

2025年11月30日
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鑑賞方法:映画館

人はいつか死ぬのだなあ。

涙もろくなっているところ、弱気になっているところ、希望にすがるところ、本当は見せたくないようなところ。

一方、音楽に触れていれば体の不調が気にならない、といったような、不思議なこと。

すべて見せていただいてありがとうございます。

遠くない将来、自分が死に向かうことになった時、きっとこの映画を思い出すと思う。
ほんの少しでも参考にして、悔いのない死に方をしたい。

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Tom

4.5人は生きることと創ることは同居し続けるべきだと感じさせられた。

2025年11月30日
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生き様に改めて惚れる。
死と向き合うことを、創作をする人の目線で伝える作品は新鮮なものであった。
創作をする全ての人をリスペクトしている。
坂本龍一さんの作品に特別詳しい訳ではないが、中でもやはり特別な存在だと言える。

死との距離が限りなく近くなっていても尚、創ることに没頭している様子は心が打たれるし、人は生きることと創ることは同居し続けるべきなのだと改めて感じさせられた。自分もそんな人でありたい、目指したいと、生きることの大きなヒントを与えてもらえた作品だった。

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モトコ

5.0人として音楽家として

2025年11月30日
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泣ける

悲しい

知的

どんなに類まれなる才能に恵まれ、輝かしい功績を得てきた人にも、死は平等に訪れる。
死の淵に立った時の絶望も恐れも、又平等である。
日々ページをめくるように淡々と日記に記された言葉が朗読される。

余命5年と言い渡された日、困難を極めた治療に悩んだ日々、死期を悟った日、、、
深い絶望と哀しみ、怒り嘆き。その言葉は実に人間らしいものだった。

でも一方で彼はいつも通りピアノを弾いていた。
求められる仕事を完璧に遂行した。
天から降るように新しい旋律を生み出し、それを書き遺した。

死の淵に立っても貫かれた音楽への貢献。
それは残された命の時間をすべて音楽に捧げたいという願望からか、、それとも彼にとっては音楽とは生きて息をするかのごとく、生きる上で当たり前のものだったのか。

亡くなる前年のOpus、
予定されていた抗がん剤を中断しての撮影だった。
彼が自分自身の命よりも大切にしていたものを見せてくれたように思う。

坂本龍一という音楽家がこの世に遺した旋律の数々を、私たちはこれからも彼の魂を感じながら聴くことができるだろう。

そしていま生きていることに感謝しながら、月の輝きや、形を変えながら流れる雲や、降り続ける雨音に、空を見上げながら音楽を感じることができるだろう。

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winter_green

5.0坂本龍一という人間と、死について両方知る

2025年11月30日
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2025年劇場鑑賞334本目。
エンドロール後映像無し。

音楽関係のドキュメンタリーは何本か観たことがありますが、音楽にそこまで造詣が深くないのでちょっと退屈だな、といつも思っていて、最近は敬遠気味だったのですが、この作品は晩年の坂本龍一の日記を基に作られたと聞いて少し興味を持ちました。

思ったより映像も残っていて、ドキュメンタリーとして見応えがありました。そこには死を意識した音楽作りというアーティストのドキュメンタリーという面と、死が現実的なものとなった人間の心の面が描かれていて、非常に考えさせられる意義のあるものとなっていました。特に死の二日前の映像がとても心に残りました。

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ガゾーサ

5.0文句なし!死の直前まで音楽の熱意が衰えず

2025年11月30日
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泣ける

単純

Diariesを観たが、坂本龍一の死の直前最後の3年半を日記・ドキュメント形式だったが、最後まで音楽にこだわる教授こと坂本龍一の音楽への熱意を改めて感じた。また、人間の死の直前の考え方、気持ちも色々考えさせられた。社会問題にも関心が高かった坂本龍一の言葉は重い。文句なし!

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ナベさん

5.0人は音楽を食べて生きている

2025年11月30日
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死について、生きている人間が語ることは難しい。
しかし、音楽や音についてならば、少しは語れるかもしれない。

坂本氏は、おそらく音楽を必要とする人だったのだろう。
まるで栄養のように、音楽を食べて生きていたのではないかと思う。

私の中で音楽を定義すると、こうなる。
――人の心の奥底から湧き起こる感情や思いが音となって外に現れたもの。
あるいは、身体の内部で響いている何かを取り出したもの。

ただ、この映画を観て、その音楽は「外へ出すもの」であると同時に、「自分の中へ納めていくもの」でもあるのだと感じた。

戦地で、瓦礫の中をイリヤ氏がバイオリンを演奏するシーンは強烈だった。
建物は崩れ、誰かの生活の痕跡が細々と散らばり、あらゆるものが無防備に外部の視線にさらされている。
だが、その投げ出されたものすべてが、音楽によってイリヤ氏の体内に取り込まれていくように感じられた。

心や体がばらばらになりそうなときでも、音楽は正気を保ち、生き続ける力を与えてくれる――。
そんなことを深く思わせてくれる映画だった。

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ころ

4.5がんを通して人生と向き合うこと

2025年11月29日
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今年、教授と同じ様にがんを患い、抗がん剤治療を受けていた母が亡くなりました。この映画のことを知り、母親のことを振り返りつつ鑑賞させて頂きました。教授の日記に綴られる言葉や動画の様子を拝見しつつ、その心模様を想うことは、母親の闘病を見守ることしかできなかった時と同じ悲しさや寂しさを感じましたが、最後まで懸命に取り組まれていた彼自身の音楽が、映し出されている時間を癒している様でした。それは過去の記憶と繋がって、一緒に生きていることを感じさせてくれるからだと思っています。

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音有鳴

2.0音楽は救いにならないのか

2025年11月29日
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坂本龍一さんががん告知を受けてから亡くなるまで、約2年間のご本人の日記、自撮りなどを元に編集した映像。

がん告知前に、ニューヨークの自宅の庭にグランドピアノを設置する。ピアノが自然に戻る様が見たいと言う。

基本的に日記の短文を田中泯さんが朗読しつつ、ご本人の映像がインサートされる他は、観客に委ねる構成。唯一、亡くなるまであと1年みたいなテロップがはいるのみ。

結果的に日本で晩年を過ごされるが、震災支援の社会活動のオーケストラ指導以外は、孤独感がつきまとう。

孤独の中で音楽に向き合い続けるが、音楽が救いにならないことが描かれる。未完の曲は、病床で癒しになった雨音のような現代音楽だった。ノイズのようでもあり映画音楽のようでもあった。

フォーカスされない日記の端に「怪物」の文字。サラッとカメラが本棚を移動した時に、武満徹さんの全集が映る。

ニューヨークの庭でポツンと朽ちていくピアノが、どうしても坂本さん自身に見えてしまう。

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minavo

4.0美しい音楽家が生き続ける姿

2025年11月29日
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鑑賞方法:映画館

音楽家、坂本龍一さんの最後の数年を手記と共に辿った本作。音楽と、作曲と共に最後まで実直に生きる姿がとても美しかった。
メディアやSNS、街の喧騒に少し疲弊した気がする昨今、坂本龍一さんの愛した雨音、雲の行くさま、寂静な音楽の数々に、心が洗われるような作品でした。
最後までやりたい事、作りたい音楽を追求する姿に、病床ではあったがとても羨ましく感じる所もあり、自分の生き方に少し背筋が伸びるような気持ちにもなった。
本作中にもその演奏シーンが少しだけ映る、別作品「Opus」も最後の素晴らしい生演奏を感じられるので、併せて鑑賞するのを、オススメ致します。

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MOON

5.0坂本龍一

2025年11月29日
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鑑賞方法:映画館

子どもの頃から大好きな音楽家の一人。
田中泯のナレーションも淡々としていて、とても良かった。
パンフレットの中にある、教授が用意していた「自分の葬式で流すプレイリスト」が興味深い。

観終わって外へ出た時、ビルの合間から見える空がやけに青く感じた。

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もっちりん

4.0死すべき運命にある私たちを慰めるものは何だろう?

2025年11月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

癒される

死を見つめるのは辛い。
それでも、至極当然に死は近づいてくる。

自然に還すのだと、坂本龍一はピアノを庭先に放置する。
ピアノが物理的に腐朽していく姿に、自己の死を見ていたのだろうか。
私もまた死に向かう坂本龍一の姿に、自分の死を見ていたように思う。

今日もまた一歩死に近づいた。
人生は悲劇から逃れられないが、そんな時ほど音楽が美しく聴こえてしまう。

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虚無
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