「ダイ・ハードじゃん」フライト・フォース 極限空域 TRINITY:The Righthanded Devilさんの映画レビュー(感想・評価)
ダイ・ハードじゃん
テロリストが会社の重役と客を人質にって、ダイ・ハードじゃん。
主人公が通風孔を使って移動って、それもダイ・ハードじゃん!
無線機で敵ともやり取りするのって、やっぱりダイ・ハードじゃん!!
正体バレて家族も人質って、結局ダイ・ハードじゃん!!!
そう連呼したくなるくらい、本作の内容は『ダイハード』そっくり。
訴えられたりとかしないんだろうか。トライ・ハードにならなければいいが…。
テロリストのメンバーが若手俳優ばかりなせいか、いささか没個性な感じ。
特に、リーダーのマイクを演じたチュー・チューシャオは人気あるみたいだが、トップスターのA・ラウと対決するには、やはり貫禄不足。
『国境ナイトクルージング』(2023)に出てたみたいだけど印象薄い。
ホアン・シャオミンやチャン・ビンビンの悪役なんてのも見てみたい気がするけど、テロリストのリーダーにトニー・レオン起用してたらめちゃくちゃ話題になってそう。
セスナみたいな小型機ならまだしも、ジャンボ旅客機を車道に着陸させるなんて無茶すぎるし、大型トラクター2台で飛行機の前方支えるなんて無理無理。運転手即死ですから。
それでも無茶な設定は昨今のハリウッドのアクション映画でも当たり前になってるし、見どころは多かったから、宣伝量増やしてたら国内でもそこそこヒットしたのでは。
主人公の元妻を演じたリウ・タオは、スン・リーと共演した『ミーユエ』では途中でキャラクターが変わる難しい役をこなしていたし、大ヒット時代劇『榔琊榜』では自分で馬乗ってギャロップで走らせてた本格派女優。若い頃に主演した『白蛇伝』は日本未公開らしいけど、ちょっと見てみたい気もする。小青役はどんな女優さんがやってたのかな。
『大宋宮詞』で役柄の年齢層上がったけど、このままお母さんキャラが定着しちゃうんだろうか。
クライマックスが飛行機の不時着に特化するためか、対テロリストのアクションシーンに比べるとラストの盛り上がりが今イチ。
やっぱり一人ぐらいしぶといテロリストを残しとけばよかったかも。
カメラワークがメリハリに欠けるのも難点。
