「大手アミューズメント企業(パチンコ屋)」雨花蓮歌 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
大手アミューズメント企業(パチンコ屋)
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綺麗なタイトルに惹かれ、詩的で叙情的な作品かと思ったら、結構コミカル。
監督曰く、特に意味はないとのこと。笑
キーとなる台詞以外はほぼアドリブらしく、恐ろしくリアルな会話が展開する。
しかし冒頭以外、あまりテーマに関連するものが見られない。
合コンの話とか、授業の話とか、ちょこちょこ笑えるけど、必要性は感じなかったかな。
姉の結婚話をきっかけに国籍問題などに触れていくが、あまり深掘りもされない。
おせっかいおばちゃんは謎の特定技術でストーキングしたかと思えば、それ以降出ないし。
悩みを抱えてるのは姉の方で、主人公はずっとカラッとしてる。
前向きな力で周囲を変えるとかでもないし、姉が主役の方がよかったのでは…
と思ってたら、終盤にポロッと「わたし、在日なんだよね」。
在日と聞いて喜んだ、というエピソードもあり、「言ってなかったんだ」と印象がガラッと変わる。
ここの運び方は非常に上手かった。
特に影響のない関係だからというものあるだろうが、親友の反応は嬉しかっただろうなぁ。
ここの流れや雰囲気が素晴らしかったので、もうひと掘りしてほしかった。
具体性とか問題提起という面では薄味だが、重くせずサラッとしていて見やすくもある。
何より、先述のアドリブ会話劇だけでも観る価値があるくらい芝居がいい。
テーマに期待して行くと肩透かしを食らうだろうが、ちょっとした佳作だと思う。
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