「ひとつの机、ふたつの制服 個人的感想」ひとつの机、ふたつの制服 くまねこさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとつの机、ふたつの制服 個人的感想
「ひとつの机、ふたつの制服」(2024年、台湾🇹🇼)
を新宿武蔵野館で鑑賞。台湾映画を観るのは「1秒先の彼女」以来4年ぶり。(ネタバレなし)
1997〜1999年、台北の高校の夜間部と全日制でひとつの机を共有する2人の女子生徒の友情と成長を描いた青春ドラマに気がついたら落涙していた。過ぎ去ったノスタルジーの涙なのか、主人公の少女の努力と成長に感動した涙なのだろうか…
受験に失敗し、劣等感を抱えながら母の押しつけで名門校「第一女子高校」の夜間部に進学した小愛(シャオアイ)が、全日制と同じ教室・同じ机を使いながら成績優秀な敏敏(ミンミン)と机に手紙を入れるやりとりから机友(きゆう)になる。そして、2人とも同じ男の子を好きになる…って展開は典型的な甘酸青春モノでとても好感☺️
後半以降、幾重もの苦い展開や困難を乗り越えて少しずつ成長していく小愛(シャオアイ)がいじらしくて可愛らしくて珍しく感情移入して観てしまった。
青春の日々の中で誰しもが持つ自己卑下、劣等感、社会や学校内の見えないヒエラルキー、学歴社会というプレッシャーに押し潰されそうになりながらも自らが勉強して切り拓いていく姿はとても美しい。
恋する同級生の少年、ルー・クー(←神田白山に似てる)の母親が開く個展会場での一連の会話シーンが居た堪れない…敏敏(ミンミン)の一言、「夜間部なら小愛(シャオアイ)が一番詳しいんじゃない?」って、抜け駆けされたような嫉妬の感情のセリフに雰囲気と劇伴までもが歪んでいた…
しかし、小愛(シャオアイ)からニコール・キッドマンへの手紙の件で、レンタルビデオ屋のあいつのやった事は許さん💢ちょっとした悪戯では済まない悪事であり、真心を弄ぶとは言語道断。
後半、突然の921大地震(1999/9/21)の展開は驚きだったが、地震から復興する街の姿と、勉学に努めて成長する小愛(シャオアイ)な姿は呼応していて好感。
終盤、淡い恋のライバルとなり、しばらく距離を取っていた敏敏(ミンミン)のあの告白に溜飲が下がった。誰にしもそれぞれの秘密があり、他人には言えない劣等感があるもの。
小愛(シャオアイ)が恋心を抱く少年ルー・クーとのダブルスでの卓球🏓シーンは仲睦まじく、お似合いだったので、恋が成就していたらなぁと思う。でも友人達との友情がずっと続いていてほしい。
(珍しく主人公の小愛(シャオアイ)に感情移入して見てしまい、冷静なレビューから外れてしまった為、終了します)🙇
