3つのグノシエンヌのレビュー・感想・評価
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厚木の3本目
全然、チェックしておらず、厚木でハシゴすると決めてからラインナップを決めていて、これよさげやん😏って事で観てきました🙂
エロエロ星人の私めは、それ系のジャンルだと真っ先にNTR作品を見に行ってしまうくらいの大好物なもので(^^ゞ
主人公の奥さんもセフレさんくらいに脱いでくれたら、4.5は付けたと思うけど、それでも劇場では今まで観たことないジャンルだっただけに、最後まで新鮮で楽しめました😊
まあ、主人公のクズっぷりは半端ないけど、最後はこれぞクズの正しい◯◯方やんって、思わず呟いちゃいました(^^ゞ
愛妻家や旦那さん大好きって方には、百万%お勧めしません(笑)
後、目の下のホクロは悪目立ちしちゃうもんなんですね😒
登場人物の本音を探る
江戸川乱歩の短編「一人二役」を原案にしたストーリーで、時代を現代に変えたもの。
乱歩の物語はあの時代を舞台にしてるからこそ設定が映えるわけで、現代にしてしまったら「らしさ」が半減じゃない?と観る前は思っていました。
冒頭こそまだそれを引きずりながら観ていましたが、段々原案とは異なっていく設定とストーリー、全員巧みな役者陣の演技、「バレるのではないか」というハラハラ感に引き込まれ、あっという間にエンドロールに辿り着いてしまいました。
原案と異なるといっても、乱歩を現代に馴染ませるための納得の展開だと思えます。
最後の10分くらいは特に見応えがあり、今まで積み上げた感情をガラガラと崩した上で、「さぁあなたの思うストーリーを作ってご覧」と言われた気がしました。
とても面白かったです。
映像とセリフを受け取るだけでなく、登場人物の心の内を探りたいと思う人にオススメです。
今泉作"猫は逃げた"ならぬ哲郎は(現実から)逃げた
観る側に判断を委ねるラストもこれなら心地よい
ネトラレというエロのジャンルはいつの間にか認知度を高めている。それでも大多数の人にとって、パートナーが他の人に抱かれることなんて望んでいない。とても倒錯した趣味だ。
後輩に妻を口説かせようとする試みは、冷え切った夫婦関係と刺激を求める欲求から始まる。後輩が演じる「純平」というキャラクターが妻を口説くまでが意外と早い。妻も不倫を望んでいたのか、夫が妻のことを深く理解しているということなのか。安野澄演じる妻が透明感があって芯が強そうなのに寂しさを帯びていてとても魅力的だった。これは好きになっちゃう。
純平が妻を口説いてネトラレとなる瞬間からの夫の行動は笑ってしまうが、その後の行動も含めてどこかしら切なさを感じてしまう。乱歩の原作は未読だが、どこから原作を改変したのだろうと考えてしまう。元々の原作の面白さもあるだろうし、いい塩梅で脚色した脚本のうまさもあるに違いない。
あの結末は、夫の台本通りだったのだろうか。そして、妻は途中で夫の企みに気がついたのだろうか。その上で純平というキャラクターを受け入れたのか。観る側に判断を委ねる手法だが、この程度なら心地よい。いろんな意味で、この映画を観た人と語り合いたくなる映画だ。確実にわかったのは、やはり自分にはネトラレは無理だということ。
これは凄い…常人には思いつけない物語の曲がり方
安野澄さんを寝取られてしまった
予告編から想像するより絶対に面白い
江戸川乱歩没後60周年企画ということで、乱歩の小説を原案に設定を現代に変えてオリジナル解釈を加えた作品。
江戸川乱歩といっても推理小説ではなく、乱歩のもう一つの顔、怪奇、妄想、フェティシズム、狂気をにじませた作品を原案としていて、その奇妙な味が存分に感じられる。
3つのグノシエンヌは「一人二役」という、一人の男が妻の気を惹くために別人になりすまし妻の反応を楽しむ短編小説が原案。ただ、現代設定で別人になりすまして妻にバレないのは無理があるということだろう、映画では、売れない舞台俳優である夫が、自分が作り出した架空の人物を後輩役者に演じさせて妻を寝取らせようとする、という設定になっている。
予告編を見ただけではあまり感じなかったが、本編を見たら予想を良い意味で裏切り、本当に面白かった。
男女の絡みシーンもあり、そういったシーンがあまり得意ではないのでどうだろう…と思いながら見たが、このストーリーには確かに必要だし、予想外に笑えるところもあり、驚いた。男女の絡みをもう一人の男が見ている、その非日常感が滑稽で面白くて、絡みのシーンを見ながら映画館に笑い声が起こるという、多分人生に一度あるかないかの経験をした。倫理的には良くないであろうシーンを見て笑ってしまう、そんな少しの背徳感を共有する客席の奇妙な連帯感が楽しかった。
「寝取られ」「NTR」という言葉が一定の知名度を得ていることからも、人には、普通はやろうとは思わないけれど興味は持っているような欲望がある。だからこそのリアリティと、それを実行に移す非日常の按配が絶妙で面白い。
そして、最後まで観ると、ただそれだけのストーリーではないことが分かり、それがこの作品の味わいを何倍も濃くしているのだが、それはぜひ見て確かめてほしい。
ネタバレなしで見た方が絶対に面白いので。
メインとなる役者4名の演技もそれぞれ素晴らしく、ストーリーや衣装・小道具のディテールもしっかりしていて、予想を外れたストーリー展開だが、見終わった後はこの結末しかなかったと思えるし、役者陣の表情や声音を思い出して、ここはこういうことだったのかもしれない、と思いを馳せ、2回目を見たくなる。なかなかの傑作だと思う。お勧め。
役者陣は全員演技が良く、特に、松田凌のクズだけど妙に愛嬌があってそれで生きてきた感じの男が追い詰められていく様、その隣でコミカルとシリアスの割合が絶妙な岩男海史の組合せが素晴らしかった。安野澄の潔癖の感がある貞淑な妻が変わっていく様も、前迫莉亜のあっけらかんと生きているようで芯と影のあるキャラクターも良かった。
東京は、シネマート新宿と池袋シネマロサで、おそらく10/17まで
差分を探したくなる映画
2回みました。
初見では濡れ場の多さ、主人公の身勝手さにマイナスな感情を抱きがちですが、それぞれの反応、対応、最後の結末で主人公は本当に一人身勝手だったのか? と疑問のようなの納得できない感情が残り、2回を。
タイトルのグノシエンヌは「気づき」という意味があるそうで、登場人物それぞれの気づきを考えてみると、初見の印象がガラッと変わり、2回目で奥さんの晴のある服装でうわっとなり、小物の細部まで凝ってるのにこちらが気付かされ、登場人物それぞれの視点で見てみると印象が全く変わります。一人二役してたのは一体誰だったのか? ターニングポイントはどこだったのか? 表面的な印象よりも深堀って面白い映画でした。
個人的には、まつりちゃんという浮気相手の子の最後の台詞に「それな!」と相槌を打ってました。
彼女が一番若さの無力感があってストレートで可愛いかった。
ちなみに、濡れ場がコミカルさに結びついているので湿っぽくなくくすっとできます。
また見て、やっぱりここか! を探したいです。
ラストを見るともう一度みたくなる
台本通り
肉体に残すもの
見終わった後に、またもう一度見たくなった
江戸川乱歩の没後60年を記念した映画「RAMPO WORLD」の3作品中トップバッターの1本目。
乱歩的なエロティックさと、人間の持つ倒錯的な欲望と、狂気を描いた作品か…いや、これは愛なのか…?
普通ではない自己中心的な欲望に突き動かされ、常識から外れた行動を取る主人公が、計画を立てたつもりで自分の計画に飲まれてしまう様は滑稽で、とてつもなく人間くさい。初披露の場で見たが、まさかの濡れ場で、ナンセンスさに笑いが巻き起こっていた。
岩男海史と松田凌と安野澄さんの絶妙なバランス。前迫莉亜さんもいい。
クズ男の主人公をギリギリのところで、愛嬌のある人間臭い、嫌いになれない男に演じてられていた。
最後のシーンは狂気と、ある意味純粋な愛。狭間の迫真の演技に震えた。
最後まで見るとクズ男の主人公の評価が180度変わるかもしれない。もう一度見て答え合わせをしたくなる作品。見終わった後にあーでもないこーでもないと考えるのが好きな人におすすめしたい。
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