フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡 私闘編のレビュー・感想・評価
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決めのアクションまでの伏線
舞台挨拶回を鑑賞。
挨拶で阪元監督自身も「伏線」と言っていたが、アッパー、ドロップキック、バックドロップ、あとトレーニングシーンで何気なく出てきた布を使った格闘など、作中で出てきた技が最後のアクションシーンで昇華されるのが楽しく、熱くて良かった。
小道具や言葉で伏線を張るのではなく、「動き」自体を伏線の道具にするのは、映画としてとても面白い試みだと思う。また見たい。
地下で野良連合と戦うシーンで、一度倒したはずの人達が別方向から現れて天内に倒されていたのだけ残念だった。人数の都合があるのは分かるけど、せめてジャケット変えるとか(1人目立つ上着だったので…)して〜と思ってしまった。アクションを観るノイズになるので、そこはこだわって欲しい。
クニオカデイズならぬ…マナカデイズ。
唐突ですが、私は、ロッキーシリーズの中でパート3が一番好きです。
ずっと日の目を見れず燻り続けていたボクサーが、千載一遇のチャンスをモノにし、チャンピオンへと駆け上がる…まさに、«アメリカンドリーム»の体現。
然し、自らの力量にも気付けず、恩師であるトレーナーの計らいで格下の挑戦者とばかり防衛戦を繰り返していたのにも気付けず…慢心しきっていた。
その結果、«モノホンの»挑戦者によって、アッと云う間にチャンピオンと云う虚栄を失い…恩師たるトレーナーも喪い、失意のドン底に堕ちた時…
手を差し伸べてくれたのは、
自分が栄冠を奪ったかつてのライバルだった。
「俺からベルトを奪ったあの時のオマエは何処に行った!パンチも!スピードも!テクニックも!全部俺が上回っていた…でも、オマエは死に物狂いで俺に立ち向かい、不屈の闘志で俺を捻じ伏せた…あの頃のオマエを取り戻すぞ!」と。
それからロッキーはアポロをトレーナーに迎え、壮絶なトレーニングの末、二流から一流のボクサーに進化し、今度こそ虚栄のチャンピオンではなく、自他共に認める真のチャンピオンへと昇っていく…
ロッキー3を観て滾らない人はいない筈!
もし滾らないのなら、友達にはなれません、私は。
そして、恐らく、坂元監督もロッキー3が好きな筈!
何故って、今回…主役が、
国岡さんではなく、愛すべきポンコツ・オブ・ポンコツの殺し屋…真中さんだからです。
つか、真中さんが劇中で栄冠を掴んだ事は一度たりともありませんが、
あんな暗殺者に一番向いてないチャランポランが、何故今迄死なずに済んでこれたのか?
その一端が垣間見れますよ。
だって、真中さんのお父さんね…地上最強の生物?って陰口叩かれてそうなくらい、ごっつ強い元祖京都1位の殺し屋ですねん。
“天内”ちゅう弟子がいるくらいですからね。
駄馬は駄馬でも、サラブレットな駄馬だったと。
暗殺者として、余りの不甲斐なさに、とうとうオトンの堪忍袋の緒がキレて…実家に連れ戻されてしまった真中さん。
今迄の不健康なアル中生活が一変して、最恐オトンと超強内弟子の為に、朝も早うから甲斐甲斐しくお弁当作りの主夫生活。
とは云え、その表情…眼にはいつもの明るさ、元気が無い😢
真中さんとの仲を腐れ縁と悪態つくも何だかんだで心配している親友の国岡さんが一肌脱いで助け舟…
終ぞ、自由を賭けた真中家の血で血を洗う親子喧嘩が勃発。
国岡&真中vs父真中&内弟子天内の決闘と相成り申す!🔥
今迄己の弱さに目を背け続け、酒に逃げてきた男の、一世一代の大勝負!
絆され易く騙され易い性格で行き当たりばったりの他責思考…どう考えてもクズいのに、どう云う訳か憎み切れない愛嬌がある…
そんなヤツだから、丁々発止…非難轟々ながらも、周りは何だかんだで彼を助けてしまう🤣
終盤の決闘は必見。
点と点が繋がって線となる爽快感。
素晴らしい!
さよならランデヴー
国岡シリーズ最新作!
今作では国岡さんと共に行動していた真中さんにスポットを当てた作品で、今までのドキュメンタリータッチ+グリーンバレットのように綺麗な映像にてド派手なアクション劇というレベルアップ版でお届けされていました。
ゆる〜く始まるのかと思ったら序盤から謎のZ世代組織に追いかけられている国岡さんと真中さんが映り、どうやら真中さんがやらかしたっぽくて追いかけられていて笑っちゃいました。
集団vs1人のバトルで国岡さんの早技と、ドジを踏んでやられながらも抗う真中さんの対比が面白かったです。
今作では真中さんのクズっぷりが全開になっており、仕事ではやらかしまくる、酒に飲まれて後輩にウザ絡みしてウザがられる、親父に連れ帰られたりと、真中さんの成長っぷりを同時進行で味わっていけるので、クズさが良いバランスになっていました。
UberEatsの武器配達版のある世界線で面白く、その武器の配達をミスって一般人に銃を渡して、殺し屋に飯を届けにいくとかいうとんでもミスをやらかし、しかも一般人が組織と遠めながら関わりがあったりとで真中さんが窮地に追い詰められまくるのが最高でした。
国岡さんが真中さんと距離置こうかなーみたいにぼやいていた後ろで真中さんが追いかけ回されてて笑いました。
しかも霊媒師と新人殺し屋に騙されて水を国岡さんから貸してもらった80万円で買っちゃうアホムーブもかましたりとでもう見てらんなかったです笑
バトルする時はめちゃくちゃカッコよくて、字幕付きでゆる〜く会話しているのに、スイッチが入って一気に武器や拳を構えるのが最高でした。
それまでは大坂さんが前へ前へ出て国岡さんの邪魔をしてるのが面白かったのに、多人数戦を圧倒していくのが良すぎました。
そこから親父に連れ戻されてすっかり丸くなった真中さんが映されながらも、なんやかんや助けに来てくれる国岡さんが頼もしいですし、テンポよく茶々を入れてくれて小刻みに笑えますし、大坂さんが決闘を仕切り出したり、決闘罪にあたるからドキュメンタリー映画として流せないという裏の事情も明かされながら熱い展開になっていくんだから見逃せないです。
何気なくすげーと思っていたアクションの難しさがあるのがこれまた面白く、連打の難しさだったり受け身や絞技なんかの工夫は鍛錬あってこそのものなんだなと思いましたし、身近な物を武器に変えての戦闘というのも良かったです。
ドロップキックの練習もめっちゃ難しいなと思いました。
これまた何気なく見ていましたが、フォームだったり受け方だったり、全部組み合わさってとんでもない破壊力になるのだなと思いましたし、プロのぶっ飛ばし力が凄すぎてビックリしました。
調子に乗って叩きのめされる真中さんもらしいですし、万が一真中さんが逃げるんじゃないかと思って2vs1の構図での勝負の練習をする国岡さんの準備の良さが面白かったです。
ラストの2vs2の決闘のタイミングでタイトルがバチコーン!と出てくるので胸熱でした。
そこから練習の成果を見せる時だ!と思いましたが、現実はそううまくいかず、手練れである真中さん親父と弟子が強すぎて圧巻でした。
体一つでグルングルン動きまくりますし、そのタイミングで避けるのか!とか最小限の動きでの反撃とかで魅せまくってくれるので脳汁がヤバかったです。
刀を用いてのチャンバラも圧巻で、斬りかかる方も避ける方も職人技すぎました。
そこからの真中さんの覚醒、国岡さんの流石の最強っぷりが凄まじく、2人での全力格闘戦は見応え抜群で、どちらもやってやられての攻防に見惚れていました。
全伏線を回収していく気持ちよさもあり、ドーパミンが溢れかえっていました。
そこからの日常パートでまたゆる〜くなって終わっていくのもシリーズらしさ全開で最高でした。
唯一無二のシリーズでバリバリ展開してくれて最高でした。
これからもツアーズやYouTube含めたくさんシリーズが見れたら嬉しい限りです。
鑑賞日 10/12
鑑賞時間 18:40〜20:27
阪元監督はこういう作風なのか
阪元監督は《ベイビーわるきゅーれ》撮った人で、《ゴーストキラー》って映画では脚本もやってんだけど、登場人物の感情の動きって無茶な気がしてたの。
唐突に変わるっていうか、なんでそうなった? って感じで動くんだよね。
ただ変わる方向が観てる方が「こうなって欲しいな」って方に変わるから、観れちゃうんだよ。
この作品観て思ったんだけど、根拠なく揺れる感情を面白く描くのが元々の作風なんだよ多分。
だから普通の作品でやると、ちょっと違和感あんのかなと思ったの。
主人公が情けない殺し屋なんだけど、情けないなあって笑いのシーンかと思えば、殺し屋仲間との心の通い合いとか、親子の情とかの真面目なシーンだったり、次から次へとテンポ良く入れてくんの。
その、不真面目と真面目をどんどん切り替えてくのが観てて面白いんだよ。
良くこんな脚本書けんなって思って。
なんとなく書いてんじゃなくて、ある程度は計算して書いてんだよ、プロだし。
真面目と不真面目を切り替えたら流れが途切れるはずなんだけど、そうはならないっていうのがすげえと思ったね。
最後のアクションシーンも良くて、主人公が用意してた作戦がことごとく外れてくんだよね。
それでも仲間との特訓を思い出して「お、ここでいくのか!?」と思うとそれもあっけなく外して。
もうダメじゃんと思ったところから、やり直しのように、培った技をヒットさせて勝つっていう。
つくりがうまい。観てる方へのフェイントのかけかたがほんとうまいの。
細かなシーンは全部面白いし、観てて楽しいよ。
観てて思ったんだけど、《ベイビーわるきゅーれ》もインディーズ映画でこんな感じの映画なんだけど、よく髙石あかり出演したなと思って。
いま朝ドラ主演だしね。《ベイビーわるきゅーれ》があって髙石あかりが成り上がったのか、髙石あかりがいて《ベイビーわるきゅーれ》が面白かったのか分かんないけど、キャリアの早い段階で《ベイビーわるきゅーれ》選ぶのすげえと思うね。
アクションもすごくて、アクション監督は《ベイビーわるきゅーれ》の人かなと思ったら別の人だった。垣内博貴さんって言うんだ。覚えとこ。
あと《最強殺し屋伝説国岡》シリーズまだ観てないから観よ。
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