「横田慎太郎を首位打者に!」栄光のバックホーム 蛇足軒妖瀬布さんの映画レビュー(感想・評価)
横田慎太郎を首位打者に!
【横田慎太郎を首位打者にする】
どういうことか。
多くの虎党の胸にあるのは、単なる鑑賞の期待ではない、
それは、ある種の使命感に似た祈りだ。
ここでの〈首位打者〉とは、興行収入No.1という称号のことである、
幸いにも公開初日から興行収入は首位だ。
かつて私たちが声をからした場所は、甲子園の一塁側アルプス席だった、
しかし今、その熱狂の舞台は静寂に包まれた映画館の座席へと変わった。
それでも、そこに流れる熱量は変わらない。
むしろ増しているとさえ言えるだろう。
スクリーンを見つめながら、記憶が鮮明に蘇る。
金本知憲監督新政権のもとで〈超変革〉の象徴として抜擢された春、
2番・センターの開幕スタメンを勝ち取った横田は、
とにかく一所懸命だった。
技術で魅せる選手というよりも、
泥臭く、ひたむきで、誰よりも白球を追う姿がそこにあった。
その全力プレーは、いつしか私たちの希望そのものになっていた。
しかし、あまりににも残酷な運命が彼のキャリアを阻んだ。
プロ野球選手としての実働期間は短く、
記録の上で彼が〈首位打者〉のタイトルを手にすることは叶わなかった。
だからこそ、いま虎党は動く。
彼が遺した「奇跡のバックホーム」というラストプレーを映像として焼き付けるだけでなく、彼の生き様そのものを問いかける映画である。
気持ちが病を制する。
彼が遺したこの言葉の重みを噛み締めながら、
虎党や野球ファンは映画館へ向かう。
彼が命を燃やして駆け抜けた証を、
多くの人の目に触れさせるために。
現役時代に叶わなかった〈一番〉の称号を、
映画という形を通して彼に贈るために。
スクリーンの中で躍動する横田慎太郎に、
満員の客席という奇跡を。
さあ、彼を首位打者にしよう!
復活!不屈不撓!
その通りです。なので2回観に行き号泣でした。ただ、映画の評価(出来)は公平にしないといけません。その意味では頑張っていた野球の描き方が雑、脇を固める俳優(掛布役など)がお粗末、北條の後半の泣きながらの最後の素振りなどくどい、ラストの間延びは残念で仕方ない。
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