RED ROOMS レッドルームズのレビュー・感想・評価
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犯人よりもヤバいやつ
少女連続誘拐殺人事件の容疑者を巡る裁判を描いたサイコサスペンス。この事件に並々ならぬ“好奇心”を抱いて熱心に傍聴に通う女性が主人公。
容疑者を有罪とする決定的な証拠がないまま裁判が進む中で、謎に近づこうする彼女の行動はどんどんエスカレート。彼女自身が一番のサイコだよ。
普通にいい話じゃ客こないからなあ☁️
猟奇殺人犯の裁判を傍聴することにハマって狂っていくモデルの話。実際は狙いがあってやってる行為であり、全く狂ってない。
冒頭、演歌みたいなテーマ曲に合わせて、主人公のモデルが登場。イスから転げそうになる。
劇中、犯人が殺人現場を中継した動画の存在がキーになるが、こちらは観客には音声のみ、ゴア描写はなし。ただし、カメラに顔を向けた犯人の目指し帽から覗く目がのちのちキーになる。
ラストまで観ての感想としては、普通にいい話やん!てこと。いや、そんなわけない。まあ、平凡な内容かな?ってこと。
トークショーは配給会社の人と、ゲストの角由紀子さん。
配給会社の人が犯罪者に対する推し活の映画だと、だから狂っていく主人公に共感できる、みたいにアピールしてたけど、全然違うと思った。
思ってる方向に観客の感想を煽動して盛り上げたいのはわかるけど、そういうの苦手なんで、こちらはお先に失礼します。
赤ではなく白
ほとんど白一色の裁判所。
行ったことないけど、木質茶色のイメージだったので意外だったな。
無機質で、冷たい感じ。
空港の保安検査所並みのセキュリティ。
見たことないだけで、今はどこもそうなのか?
ガラス越しに見える連続殺人犯。
フランス人の名前は舌を噛みそうなんだよね…覚えられない。泣
犯人は一度も言葉を発することなく、異常性は動画の音声(これも見せずに音声のみという「手法」)から、想像してね、と。
想像力を掻き立てる…とならない場合、眠くなるだけであった。
ケリー=アンヌ。
(ケリー・アンヌではダメなの?)
野宿したり、被害者の家に行ったり、やることはいろいろ自分には意味不明だった。
コスプレはそれのピークだったけど。
あの体型に合う制服、買ったんだろうか?
毎回傍聴席にいるだけでもかなり目立つし、被害者家族にも胡散臭く思われそうだし、周りからも大丈夫?って思われそう。
しかもモデル(売れっ子かわからないが)なんだから、それなりに悪目立ちしそうなものだけど。
表情を変えないケリーが一番感情を出したのは、落札した瞬間だったのがちょっと笑えた。
彼女の内に秘められた狂気
カナダの裁判所は出入りする際に、飛行機に乗る時のようなセキュリティチェック受けるのね…。日本にはまだ導入されていないけど、性善説に基づいた社会の限界に近づきつつある日本でも必要な手続のような気がする
19歳17歳13歳…(そんな感じだったかな?)
少女への残虐行為を行ない、その映像(スナッフフィルム)を、Red Roomと言われる闇サイトで公開した罪に問われている被告の裁判
主人公ケリー・アンヌは毎回傍聴人として参加してるが、日本だったら傍聴希望者多数で抽選になりそうなものだけど…?
序盤、とにかく法廷劇が長い
被告が防弾ガラス越しに登場し、つまらなそうに椅子に腰掛ける。判事の挨拶、検事と弁護士の長々とした冒頭陳述…。ここらへんは本筋には関係ないので、真剣に観なくてよい
テレビモニターが複数箇所、法廷内に備え付けられてるあたりも日本には無い。冒頭陳述で被害者となった少女達の普段の様子を物語る動画が流れ、被害者の母親らしい女性の嗚咽が法廷に響く
最後に殺害された13歳の少女の殺害動画だけ見つかっていないという点が、この映画のストーリーのキーになる
弁護士の一言一言をメモする熱心な傍聴者マニアや、ジャーナリスト(?)たち
プリズングルーピーのクレマンティーヌは、被告が犯人ではないとテレビ取材に熱弁をふるう
対してケリー・アンヌは終始冷めた目線で被告のみを見つめる
対する被告は法廷内の全てに興味すら持たず、つまらなそうな顔で座っている
スナッフフィルムを法廷で、証拠として上映する段階で、限られた関係者のみへの上映にすることが被害者関係者の嘆願で決定し、傍聴人たちは法廷外に追い出される
クレマンティーヌは何とかして見たいと法廷の扉の前をうろつき、音だけでもと耳をすます
動画の少女らしき命乞いの言葉と悲鳴が漏れ聞こえてきて、ショッキングな映像を目にした関係者らしき人が卒倒し、担架で担ぎ出される
そのあたりから、それまで淡々とした表情を浮かべていたケリー・アンヌの心の様が波のように溢れ出てくる
都会のタワマンの上階に独り住む、モデルという華やかな職業をもつ彼女が次第に暴走し始める
(ちなみに主人公、綾瀬はるかさんに似てませんか?細面で無駄のない、彫像のような顔立ち)
観客が想像だにしない方向に暴走し、我々はひとつの狂気を観るのである
被告が彼女に向けた視線は、カメラを通して我々にも向けられ、彼の熱望はひとつの欲望の頂点――殺意として放たれて、観客は総毛立つ
続くエピソードも、これまた観客の想像の遥か上。
“深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている”――ニーチェの格言を思い出した
流血シーンなど無いのに心底ゾッとするとどなたかがレビュー書いていらして、心得て鑑賞しましたが、まさにソレ
ただ分かりやすい流血・残虐シーンを期待して見に行くと、ガッカリすることでしょうね
もはや犯罪、変態の極北。
今時変態と言っても情報やファッションとして日常的になり皆んな何かしらこだわりや興味を持っていて、縛ったり叩いたりするくらいじゃ変態と呼べない世の中になってしまったと思うのですが、この映画みてムズムズする人は明らかに変態です。
まあそれは置いといて、カナダの映画です。だからフランス語と英語ごっちゃです。ちょいヨーロッパ映画テイストあって良いですね。タイトル通り色設計も上手でカッコ良いです。主役の彼女監督もやるんですね、カッコ良かった。
話は荒らすじ通りなんだけど主人公の属性が今ひとつ掴めなくて感情移入できんかった。まあ私の変態と方向性が違いという事ですかね?あんだけ金と才能かけたり、仕事リスク負ったりしてまでの執着凄し。
実は劇中一番のサイコ変態?
被害者の事が好きだったサイコ変態ビアン?
謎の使命感に萌えるスーパーヒーロー?
海外だと裁判中に遺族が被告を殺す事件割とあるし、銃みんな持ってるし、飛行機乗るくらい厳重です。
日本もいずれこうなるな。
クマノミを食べたサメのオチが気になって仕方ない
猟奇的な殺人とその映像を所謂ダークウェブ内で有料配信したとされる男の裁判の傍聴が日課となっている女性の物語。
これは中々に新感覚の作品かも。
主人公ケリーはモデルとしても成功しており、どうやら並外れたIT技術も持ち合わせている様子。
そんな彼女が何故、この容疑者に執着するのか…?
重厚なSEを纏いつつ、ケリーの謎に包まれた生活が見せられる。
ケリーの目的は一体何なのだろうか?
何故容疑者に執着するのか?実は家族?実は隠れた被害者?はたまた協力者?…寧ろ真犯人が実は、的な!?
そして結局よく分からなかったのは、何故あんなとこで寝ているのか?早いもの勝ちなの?…と思ったが、クレマンティーヌの反応を見るにそうでもないような…。また、検察側の目配せ(?)ケリーの何かを知っているのか…?
そんな謎を残しながらも、彼女の最後の行動は…やっぱりそれが目的だったの…?
いくつかの謎が残っている気がしなくはないが、ケリーの胸の内をしっかり考察させられる分、決して投げっぱなしという訳でもないし、ヘタなホラーよりも遥かに怖い狂人達の姿に戦慄を覚えた掘り出し物だった。
…そしてどうでも良いが、AI冗談の"カルマという名"のレストラン…って、そんなのが認められるなら何でもアリやん!…まだまだAIにギャグは早いようだな。
RED ROOMS(映画の記憶2025/9/26)
最っっっ高!!何これすんばらしい!!!
コスプレは禁止らしい
10代の少女3人を拉致、監禁、拷問、切断したスナッフ映像を有料配信した罪で裁判にかけられたルドヴィク・シュヴァリエにハマっていくモデルの話。
2020年9月12日裁判を傍聴する様子から始まって行くけれど、検察はシュバリエが犯人である証拠は何も持ってない感じ?
盲目的にシュバリエを信じて的外れなこと言う女も現れて、あれ?法廷サスペンス味薄くなってる?
そして証拠は何もないのに俺ではない炎上状態?
半分過ぎてPC使いこなして何かやり始め、結果はわかるけれどどういう理屈か自分にはわからず…(*_*)
もっとヤバい人をみせる話しかと思ったけれどそういうことですか…と振り切った感じにはならず。
面白かったけれど、もっと強烈な主人公を期待してしまい、ある意味普通のサスペンスだったかなという感じ。
好奇心が生み出す行動
脳内に直接訴えかけてくる音の暴力が凄まじい!
あれ?もしかして・・・?
2025年劇場鑑賞261本目。
エンドロール後映像無し。
内容全く知らずに鑑賞したので、配給がエクストリームと見た時点でB級ホラーかな?と思ったら全然違いました。さっきも裁判の映画だったな・・・。どこの国の話かも分からず、フランス語で話し始めたのでフランス映画だと観ていたら、音声認識ソフトには英語で話しているので賢い人だなと思ったのですが、カナダなんですね。公用語がフランス語と英語ということで、話す言葉が二つあるという感覚はちょっと自分には想像つかないです。
連続殺人鬼(本人は否認)にファンがついていて、主人公もその一人なのか毎回傍聴をしに行く、という話です。殺人犯のファンというか支援者は基本無罪を信じている事が多く、そういう人もこの映画では出てくるのですが、実在する殺人鬼のテッド・バンディのように殺人鬼と分かっていて結婚したいという人もいるわけです。この映画は割と説明が少なく、この主人公が何を考えているのか掴みづらいのですが、後半どんどんエスカレートしていきます。
いわゆるスナッフフィルムを撮影してダークウェブで高額で販売したということで、裁判でこういう内容の動画を今から見てもらいます、と検事が言うのでわぁ、見られるのかな、とこういっちゃなんですが期待するのですが一切見せてくれません。こういう観客の良心揺さぶるの良くないよね!
ここからネタバレします↓↓↓
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もしかして自分の解釈違いかもしれませんが、この主人公、殺人鬼に執着していたのではなく一番若い犠牲者に執着していたのでは?そう考えると裁判所でコスプレしたのも殺人鬼へのアピールではなく同一感を味わいたかった訳で、動画を見た後に満たされて証拠として提出したのも筋が通るかなと思ったのですが考え過ぎでしょうか。
ダリオでアルジェントな「胸騒ぎ」ジャーロ
少女連続猟奇殺人、その様子をディープウェブ、レッドルームズ上で配信する世間を騒がす事件の裁判、それを熱心に傍聴する主人公。
主人公はポーカーの達人で運を信じない数学的な判断をする、冷めた目をした謎めいた女性。
その日常は異常さを感じるほどに無機質で、それ故に裁判の傍聴に執着する彼女の真意を測りかねることが、この映画をミステリアスで魅力的なものにしている。
最後に傍聴席で彼女が仕掛ける行動は誰も理解できない異常さで、その狂気には震えあがるしかない。
実は配信されている殺害動画は3人の被害者中2人であり、残る1人の動画を手に入れた主人公の達成感、その後の彼女のとる行動の真意に毒される。
異常な事象に魅入られていく主人公の行動に恐怖する作品なのだが、殺害動画を見せないことで見たくなる観客自身の異常性との違いを問い、嘲笑うような恐ろしい傑作だと思う。
怖くて鳥肌立った
スナッフフィルム
オンライン試写で観賞。
連続殺人犯に魅了され裁判の傍聴を続けるケリー。冷静沈着に見える彼女の内なる狂気が後半から徐々に垣間見えてくる。彼の視線に触れどうしても手に入れたかったものを手に入れた彼女の赤く染まった恍惚の表情が忘れられない。
冒頭、ケリーが傍聴席に座った後から検察官と弁護士が陪審員に語りかける展開でこの殺人犯の異常さがわかるんだけど、ケリーの視線は真っ直ぐ殺人犯シュヴァリエに向いていて彼への執着が見て取れる。
序盤はケリーよりクレマンティーヌのシュヴァリエへの崇拝が物凄くて、ケリーは少し引いた目で見ているのかと思っていたんだけど、どうやら家にも泊めるし落ち込んでれば慰めたりして多少の連帯感は生まれる。
ただクレマンティーヌは本当の殺人を目にした後にケリーを残して正気に戻り去っていく。このあたりからケリーの暴走が始まるんだけど、私がめちゃくちゃゾッとしたのは裁判所でのあのシーン。彼の視線を手に入れて彼女はどんな気持ちだったのかな?
ケリーはモデルの仕事も失い、それでもスナッフフィルムを手に入れるために危険をおかす。最後の最後まで彼女の異常な行動に振り回されつつ釘付けになってしまった。
直接的な残酷描写は皆無なのにゾクゾクする狂気を感じる良作でした。オススメ。
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