「幼いサイコパスはジワジワと怖い」侵蝕 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
幼いサイコパスはジワジワと怖い
サイコパスが登場する物語は、その異常性をどのように描くかが肝だ。頭がよくて社交性もあるのに異常な行動をとる。サイコパスとしては普通の描き方と言えるが、7歳という年齢を考えると怖さが増す気がする。
奇声を上げたり、遠めからこちらを伺ったり、悪魔と呼ばれたりするところで、幼少期の「オーメン」を連想してしまい、どんな展開になるのか予想ができなかった。
ところが唐突に20年後に話が飛んだのには少し驚いた。少女の異常性を描くのにも限界があるということかもしれない。この20年後の話もなかなかよい。悪いやつなんでしょ?と思いながら、なかなか正体を現さない感じがいい。ジワジワと追い詰められる感覚に陥る。伏線回収も悪くない。
クライマックスの対決には若干消化不良なところがあるし、終わり方もハッキリしない。もう少しアイツの暴れるところを観たかった。でも、彼女の異常性をうまく表現した終わり方で、それなりの満足感を得られることができた。これ、続編作られるくらいにヒットしたのかな。続編できたらちょっと嬉しいな。淡い期待を持っておくことにする。
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