「次回作は男子生徒を主人公にしてほしい。」君と私 minavoさんの映画レビュー(感想・評価)
次回作は男子生徒を主人公にしてほしい。
映画の切り口がすごすぎて心がついていかなかった。おそらく、高校生の娘さんがいるかなと思われる、親世代は号泣していらっしゃったので、涙腺の破壊力は高めと思われる。
韓国のセウォル号の事故で修学旅行中の生徒が言葉悪いが学年全滅したことをベースに、修学旅行前日の女子高生の何げない一日を描く。
脚を怪我して修学旅行に行けない、入院中の友だちを訪ねて、昨日見た夢の話をする。観てる側は、一方は事故で死に、一方は生き残ることを理解して二人のやりとりを見ることになる。
冒頭でテロップのみでセウォル号の事故のことが告げられる。劇中の描写はそこだけ。映像はもちろん、エンディングロールにテロップもなく、音楽もない。観客に客観視をさせる隙を与えない。
終盤、ボクにとってのサインがくる。登場人物のセリフで作り手の気持ちの代弁だ。
「欲張りすぎたかな?」
「私もどうしていいかわからない!」
おそらく、心をつかまれた方はこのシーンから終わりまで涙が止まらなかったはずだ。怒涛の泣かせどころが始まる。実際、場内からあちこちで啜り泣きが聞こえる。
ラストの3カットの場所、対話がこの映画の意図を的確に伝える。
なるほど、次回作は男子生徒を主人公にしてほしい。
その時はタオル持って観に行きます。
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