「爽快!」プロセキューター Katkatさんの映画レビュー(感想・評価)
爽快!
いやぁ面白かった。
“現時点”の“ドニー・イェンの映画”としては最高の1本だったと思う。
法廷劇なので、撮影中スタントチームに「俺は蹴りもパンチもやらない」と発言してたらしいですが、いえいえファン納得のアクションも堪能させて頂きました。(≧∀≦)
私の中のドニキ(ドニー兄貴略してドニキ、ちなみに姉はド兄さんと呼んでる。)には2つのワードがあって。一つは凶暴、もう一つは天真爛漫。今回は後者でありました。笑笑
ドニキ、主役の際は基本“正義”なので、アンディ・ラウやサイモン・ヤムみたいに「そろそろ裏切る?」とかの心配は無用。
多少の大味感は否めないし、王道の勧善懲悪でクライムみはないけれど、そこがドニー・イェンの映画らしくて好感度大。
ドニキ、御年62歳!!見えない!!アクションも凄まじい。もちろん、30~40代の頃に比べれば、きっとご本人の身体能力は衰えているはずなのだ。作中の台詞「もう歳だ、先陣切るのは無理、次世代に交代、膝も痛む。」にクスっとしてしまった。本音ではあるんだろうけれど、若干心の中でしんみりはしたんだけど、でもめちゃめちゃ強いんですよ。笑笑
十分、十二分に動けているし、相変わらずアクションが美しい。そして、もちろんアクションはドニキの最大級の魅力だけれど、ドニキの魅力はそれだけではない。完璧に精錬な正義感や優しさを違和感なく体現できる瞳の輝きやら有無を言わせぬ爽やかさやら、(作品によってはヤバい輝きを放ったり凶暴になったり)その存在感こそが魅力。これからも、”その時々”のドニー・イェンを披露して欲しい。
いやぁ、ジョン・ウィックのケインスピンオフも楽しみぃ。(ちょっとでいいからコウジも出てくると嬉しいんだけどなー、ダメ?)
法廷劇的には、香港の法や裁判の制度って知識がないけれど、今回の進行だと”状況証拠”と”判事が受けた心証”が判決に大きく影響していたけれど、実際こんな感じなんだろうか。つまり状況証拠を意図的に固めれば、容易く標的を重刑にできてしまうんだろうか。
実際の事件が脚本のモティーフという事だけど、今回の標的となった青年と同様の手口で”有罪”になった証人候補が複数存在していたし。だとすれば、怖いな、と思ったり。
あと香港映画と言えば「あ、あの人だ!」も楽しいのだけれど。安定の塚地っぷりが嬉しいケント・チェン。というか、この方こそ「何歳なの!!」って思う。74歳だよ!!色々な作品で何回も何回もお目にかかってる(笑)けど、全然変わらないよなぁ。嬉しいわー。
そして、ベテラン呉鎮宇とのモダモダも楽しかった。あんな険悪だったのに。そして目つきだけでフォク(ドニキ)への心証の変化が分かるの、すごい。うまいわぁ、と唸ってしまった。あと、マイケル・ホイって役名もホイがちだよね。笑笑
お爺ちゃんの死が悔しすぎて、個人的には、何ならもうこの際「重症だけど存命で、最期に再会できて大団円、でもいいんじゃないの」とは思ったのだけれど、そこまで甘くはなかった。けれど、爽快に映画館を後にできる良い映画でした。
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