「兎に角ひたすらにドニーさんがカッコいい」プロセキューター MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
兎に角ひたすらにドニーさんがカッコいい
久々の監督兼主演作。あとプロデュースもか。
日本じゃ「Butterfly・Kiss」(ドニー・イェンCOOL)以来なんじゃないかな。
それこそ「Butterfly・Kiss」みたいな自己愛溢れるナルシスト全開の映画になるかと変な期待してたんだが、今のドニーさんは流石にそんな事は無かった。
そうはいっても何かめちゃくちゃ格好良かったんだけどね。
アクションシーンがカッコいいのは最早当たり前で、スリーピースのスーツをビシッと着込んだ姿も警察時代の防弾チョッキを身に着けた姿も、銃を構えた姿も走る姿も兎に角格好良い。
あとお約束の白過ぎる歯を見せてニカッと嗤うシーンもだ!
物語的には法廷劇や捜査がメインでそこにアクションシーンが挿し込まれる造りなのだが、アクションが無くても格好良いドニーさんを観ているだけで結構満足w
若手イケメン枠のジャーマン・チョン(「トワイライトウォリアーズ」)が気の毒なほど霞んで見えた。
そしてその格好良いドニーさんを更に格好良く見せるべく招聘されたアクション監督は日本の大内貴仁氏。
「燃えよデブゴンTOKYO MISSION」から2度目になるドニーさんとの座組だが、今回は谷垣健治氏は助けてくれない。
ドニーさん:『今度俺の監督主演で1本撮るんだけど、(谷垣)ケンジにも(下村)ユウジにも逃げら、、、スケジュールが合わなくてさ。タカヒト頼むよ』
大内監督:『(逃げてぇ〜!)……喜んでお引き受けします(涙)』
なんて事があったのだろうと勝手に想像してます。
まぁ冗談だが例えそうであったとしても、そこは大内貴仁監督ですからね。今回も凄い事やってますよ。
今作の白眉は冒頭のアクションシーンだと思うが、相変わらずいったいどうやって撮ったのかと感じるカメラワーク。前後左右にドニーさんのアクションを捉えてノーカットでドニーさん視点のPOVに繋げるという離れ業。
これカメラ移動のタイミングがズレたり周囲のスタントの誰かがミスをすれば1発アウトで壊れ物やパウダーの仕込みから全部やり直しだよね。
これがハリウッド映画ならまだ納得出来るんだが、同じ様な事をテレビシリーズの「High&Low」の時からやってる。
やってる事は何となく想像出来るんだが、どうすればそのカットが成功するのかが全く想像出来ない。
この監督の頭の中の設計図って、多分凡人には理科不能なんじゃないかな。
大内貴仁アクション監督、現在49歳。
もう決して若くは無い。是非その優秀過ぎる脳細胞を世界で働かせてください。
さて本作は20年前のドニーさんなら、『アクション弁護士ってのはジャッキーが先にやってるのか。じゃあ俺はアクション検事だ!』って思いつきで企画しそうな映画ですが、今や確かな演技力を身に着けたドニーさんが如何にスクリーン映えするのかを再確認する映画です。
なのでファンなら是非劇場の大画面でニカッと嗤うドニーさんに胸をキュンとされに来てください。
男女問わず。
ひとりごと
膝が痛いとか言ってる還暦超えがあんな打点の高い飛び蹴りすんのかよ。どんな鍛え方してんの?


