劇場版スマーフ おどるキノコ村の時空大冒険(パラレルアドベンチャー)のレビュー・感想・評価
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口の左右高速移動
冒頭でスポンジボブの短編がありそのネタバレも含む。
公開6日目の夜で10人いない客入り。スマーフの知名度はこれくらいなんだな。
スポンジボブはセリフなしのパントマイムギャグだった。呼び鈴がうるさくてすごい暴力で叩きこわしてスポンジボブの頭に残骸をつっこむも今度はスポンジボブ自身が呼び鈴になるしょうもない展開に笑ってしまったの悔しいー。
ここからスマーフの感想。
それなりに面白かったけど、個々のスマーフをもっと活かして欲しかった〜!
原作の漫画は自分にとっては手塚治虫、タンタンと並ぶ「図書館で読める漫画」なのよ。子供時代に見たな〜っていう。
だから序盤でパパやスマーフェットに懐かしさを感じたのはもちろんメガネのやついた!鏡見てるうぬぼれいた!いつも怒ってるやつもいたわ!と原作を思い出す展開だったのよ。
でもね。今作は結局ノーネームにのみスポットが当たり他のスマーフはほぼついてきて捕まるだけだ!
で、ノーネームは自分に個性がないことに悩んでいるんだけどそもそもスマーフ世界の個性って能力と言えるのメガネの知的さと力があるやつくらいでむしろうぬぼれとかイライラとか性格のイメージなんだよな。
しかもノーネームはソロの歌があってスマーフェットとイチャイチャしてパパがずっと励ましてくれてあげくの果てには終盤でマジックスマーフとして目覚めてほぼ1人で敵を倒すっていうね。
ノーネームどころか売名野郎じゃねえかこの野郎!観てるこっちがノーネームに嫉妬するわ!っていう展開なのよ。
たぶん「スマーフは沢山いるけど時間的にも物語を描けるのは主人公のノーネームとスマーフェットだけだな。あとはパパ周辺の過去」みたいな判断が作り手にあったと思うのよ。分かるよ、その意図は。
でもさあ、スマーフのスマーフらしさって、あの色々な性格の奴らが集まってるところじゃん。
ノーネームが魔法使えてマジックスマーフになってもかまわないから、せめて他スマーフの力を倍増させるとかして少しでも他スマーフの見せ場も作って欲しかったよね。
まあでも意図は分かる。例えば終盤のクレイアニメになったり落書きっぽくなったりする場面も人数を絞りたかったんだろう。
映画全体としては頑張って盛り上げようとする意志は感じた。
そもそも冒頭からやたら歌があり「ディズニーっぽく歌を入れて盛り上げようぜ」な勢い。
実写のフランス世界に行き人間の靴にしがみつきながらの移動も面白かった。
そもそもスマーフに結構壮大なオーケストラの曲がついてアクション入れてるのも驚いたし。
格ゲーみたいな絵柄になった場面で「スマーフの怒りを思い知れ!」みたいな日本語が出てきたのも笑ったし。
あのほっこり日常系の原作から映画化に際してなんとか盛り上げようとした作り手の意図は分かる。
でもだからこそ各スマーフの見せ場はもうちょっと欲しかった。「スマーフはみんなで協力するんだ」みたいな終盤のパパのセリフもあるんだし。
ただ。2次元の絵を3Dにする際の問題解決方法は観れた。3Dの『ドラえもん』におけるスネ夫の髪型などに見る「それ立体だとどうなるの」問題が色々なタイトルで見られるがスマーフに関しては「デカい鼻の下で左右に広がりがちな口」がこれにあたる。
これをどう対処するのか観察していたら口の左右高速移動で表現していた。顔の向きが変わるたびに右下にあった口がものすごい速さで鼻の下を通過し左下に移動する。その逆もしかり。この口の左右高速移動が個人的見どころの一つだった。
You Da One
スマーフの存在自体は知っていたんですが、関連シリーズなんかは見た事が無く、今作が完全初見です。
スマーフの前にスポンジボブのショートムービーがあり、注文のベルを鳴らすスポンジボブをイカルドが疎ましく思うといういつもの日常が展開されて笑いました。
スマーフ本編は皆何かしらの個性を持つスマーフの中で、特別特技が無く悩んでいるノーネームが、魔法の力を手に入れて、その力のせいで他の時空も繋がってしまってというシンプルながら王道なストーリー展開がされていきます。
スマーフの個性が独特でめっちゃ面白く、音響効果スマーフが色んな役割を果たしまくっていて、音響効果の大切さが身に沁みて味わえました笑
パパスマーフが連れ去られて、助けに行くためにスマーフたちが一致団結して立ち向かっていく様子が良いですし、様々な作品のオマージュも盛り込みつつ、個性を活かした活躍もあったりとで面白かったです。
ヴィランサイドもボケやノリツッコミしながらわちゃわちゃしているので良い味を出していました。
ギャグはブラックジョーク混じりな感じでしたが、切れ味が研ぎ澄まされており、現代らしいアイテムの使いかもうまく、この手の作品では珍しいなーと思わせてくれるものが多くあったのも良かったです。
アニメーションの変化が豊かすぎて最高でした。
イラストタッチだったり、8bitだったり、粘土アニメだったり、アメコミ風だったりと多種多様な展開がされてアニメ好きとして満足度が高かったです。
実写パートもありますが、正直そこはあんましかなーと思いました。
CGもめちゃくちゃ滑らかで、自然の描写から宇宙の描写、アクション要素なんかも盛りだくさんで楽しかったです。
吹替での鑑賞でしたが、皆々様本職なので安心感がヤバいです。
やっぱ吹替は本職が良いよな〜と改めて思いました。
今作でスマーフの魅力がビシバシ伝わってきたので、過去作を漁ってみようかなと思いました。
遊び心満載の作品ってやっぱ良いですね。
鑑賞日 9/20
鑑賞時間 11:35〜13:15
(同時上映:スポンジ・ボブ いっちょあがり!)
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