ハウス・オブ・ダイナマイトのレビュー・感想・評価
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編集技術とリアルな緊張感が見事な映画
「多分これが現在のリアルなんだろう」と思わせる映像。知らないので信じるしかない。信じるに値する舞台の数々が本作の一番の見せ場。
アラスカの発射基地、大統領副補佐官、ホワイトハウス、国家安全保障局(NSA)、国防長官の対応、連邦緊急事態管理庁(FEMA)、シェルターの作戦会議室、連絡手順、戦略軍司令部なんかの映像表現。そして大統領の側に付く報復戦略アドバイザーの存在も怖い。
久し振りのキャスリン・ビグロー監督作だった。ビグロー監督は『K-19』(2002)を観た時に度肝を抜かれた。この監督は緊迫や緊張を描くのがうまい。
DEFCON
(Defense Readiness Condition)
アメリカ国防総省の戦争への軍事作戦・戦闘の準備態勢を5段階に分けた規定レベル
▩DEFCON 5
平時における防衛準備状態
▩DEFCON 4
情報収集強化と警戒態勢の上昇
(過去、東西冷戦中の大陸間弾道ミサイル部隊の態勢レベル)
▩DEFCON 3
通常より高度な防衛準備状態
アメリカ軍の使用する無線は機密コールサインに変更される
(1973年の第4次中東戦争時や2001年の9.11同時多発テロの際に宣言されたレベル)
▩DEFCON 2
最高度に準じる防衛準備状態
(1962年10月26日のキューバ危機の際に一度だけ宣言され、戦略航空軍団はB-52爆撃機の一部を空中待機、残りのB-52とB-47は滑走路待機となった)
▩DEFCON 1
現在までに用いられたことは一度もない
あなたが選んだリーダーは
緊迫の19分間の見せ方
核戦争の勃発に警鐘を鳴らす傑作
作品賞や女性監督初の監督賞を含むアカデミー賞5冠の「ハート・ロッカー」(2008)、そして最高傑作「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012)など、質の高い作品を撮ってきたキャスリン・ビグローの新作が名古屋ではひっそりと登場‼︎
これもまた紛れもない傑作。
アメリカ🇺🇸に向けて発射された出所不明の一発のミサイル。迎撃ミサイルはことごとく失敗し、着弾までのタイムリミットが迫る。
大統領をはじめ対処に迷い混乱する米国政府。
米軍のタカ派の上層部がホント危なっかしい。
そんなんしたら核戦争が起こるっちゅうの。
そう、これは核戦争の勃発に警鐘を鳴らす傑作だった。終始緊張した。
ちなみに我がミューズ、レベッカ・ファーガソンがメインかと思いきや、大統領から末端までスポットを当て、見事なまでの群像劇になった。
面白かった。邦画には無いリアリティ
反戦なんだろうが、誰に何を伝えたかったのだろう
ある日突然、大陸弾道ミサイルがアメリカに向けて発射された。着弾まで20分弱、予想着弾地点はシカゴで、核弾頭搭載ミサイルだった場合、約1,000万人が死亡、着弾点の西側で数100万人が影響を受け、アメリカに大打撃を与える予測が出た。そのミサイルは、誰が、どこから発射したのかわからず、ホワイトハウスをはじめとした米国政府は混乱に陥り、タイムリミットが迫る中で、どのように対処すべきか議論が起き・・・さてどうなる、という話。
広島に原爆が落とされた時の映画を何作も観てきたが、B29からの一発の爆弾で10数万人が亡くなった。
これが現代だとその100倍規模、そしてミサイル迎撃能力も実はそんなに高くないため防御は難しい、という事なのだろう。もし迎撃出来ても死の灰が降り注ぐから迎撃出来た所の下は住めなくなりそうだが。そして惨状は予測してくださいというラスト。
たった20分で迎撃を試みるがうまくいかず、あとは何が出来るか、だけど、結局シェルターに避難したり、自分の家族に別れを言ったり、出来るだけ遠くに逃げろ、と電話かけるくらい?
出来るだけ遠くに逃げろと言われても、残り10分くらいで車で逃げても、頑張って15kmくらい?何か違う?なんて思ったけど。
ラストの時点でも相手がわからないが、この後報復するのかどうか。アメリカがやられっぱなし、というのは考えにくいから、衛星などを使って発射位置を特定するのだろうし、核戦争の始まり、となるのかもしれない。
では、なぜ今作を作ろうと思ったのか。アメリカ政府、軍の無能さを伝え、核の抑止力は妄想だ、という事なのかな。
世界中には現役退役含め、核爆弾が約1万2千発あると言われている。それに通常爆弾で原発を攻撃すると同様の被曝被害は出るわけで、世界の原発400以上の地域は危険に晒されている。
ダイナマイトというのは核のことだろうから、これだけの数が有れば、人が住める地域は全て焼き尽くすか放射能汚染で住めなく出来る、ということの例えなんだろう。
それはわかるけど、映画作品としては面白くなかった。
誰に何を伝えたいのか、核保有国、原発推進国にやめろ、と言いたかったのか、なんなんだろうと考えながら鑑賞した作品だった。
配信待てばよかった
複雑化した未知への飛行
いまだ戦火絶えない世界情勢
攻撃に対して 建前上の報復で 国のメンツを保ち 事態のこじれを収めることがあると聞く
しかし様々なことが複雑化した現在 この作品が絵空事だなんて 誰が言える?
決断は 観る側にも突きつけられる
考えさせられる良作である
「プランBはない!」家の中でみんなでダイナマイトを作り続けている現代社会の恐怖 緊迫の19分間!やっぱ映画館で見なきゃ!
出所不明のミサイルが’アメリカ本土に向け発射された。
爆発まで19分。
米軍は迎撃ミサイルを発射、着弾地はどこか?報復攻撃の決断の時が迫る。
アメリカらしい前日のスポーツや軽口をたたきながら職場につく人々の日常が一変、ひりつくような緊迫感が描かれる。
なかなか事態が呑み込めず、あたふたするさまがリアル。
さすがのキャスリン・ビグロー監督作!
「プランBはない!」まさか本当?単純すぎません?
実際はいくつも迎撃手段はあるように思いますが。
映画はその同じ19分間を3人の視点で描くので、3回繰り返すと新たな視点から見れるが、やはり冗長で、2,3回目は緊張感がそがれる。
ここは普通に描いたほうが良かったです。
終わり方は…やっぱりそうなりますよね。
しかし、最初のレベッカ・ファーガソンが最高にうまい!
タイトルは大統領が語る寓話から。
家の中でみんなでダイナマイトを作り続けている現代社会。
故意でも事故でも、どこかが爆発してしまったらもうとおしまいなのだ。
抑止力などあったもんじゃない。
本作でも、発射したのがだれかわからないから、すぐに報復できないのがミソ。
NETFLIXで見れるらしいが、やはり映画館で見なきゃ。
右の頬を打たれたら左の頬も出せ、とは聖書の言葉ですが・・
性善説は通用しない、容赦なきダイナマイト。
「怖いなぁ」とか、「ゆくゆくはそんな未来も有り得るかもね」なんて言えないほど、作中に描かれるような可燃性物質ヒタヒタのシャレにならない世界に身を置く我々。ちょっとした疑念や誤解、邪な欲望などという様々な火花で容易に引火しかねないところにAIなんてものまで台頭し、破滅へのデスロードを更にブーストかけてひた走る人類。絶滅へのカウントダウンはとっくに始まってるものの、ひょっとしたら猶予は分単位かも知れません。
それくらい愕然とさせられる、途方もない破壊力を持った本作。ディストピアしか描けない、それでいてもうそれが唯一の現実にしかなり得ない世界情勢。劇場を後にした足取りは決して軽くは有りませんでしたが、出来れば大画面で観るべき力作でした。
しかし、これだけ実力派の揃った本作が配信メインの一部劇場限定公開とは。今後このような方式がメインになっていくんでしょうが、一抹の虚しさを感じました。決して安くはない料金払ってマナーのカケラもない低民度な観客と遭遇する可能性を孕んだ劇場も、ある意味ハウス・オブ・ダイナマイトかも知れませんが。。
Netflix作品をもっと劇場で観たい
「デトロイト」以来、8年ぶりの新作となるキャスリン・ビグロー監督作が劇場公開されるならば、10月末にはネットフリックスで配信されようとも、行かざるを得ません。
突然、アメリカに向けて発射された核ミサイルにどう対応するのかというサスペンス映画で、似たような内容の映画は色々あるだろうが、それの最新かつ詳細版といった感じで、色々な部署が対応していくところはシミュレーション映画のよう。
タイトル「爆薬(=核兵器)の家」が最後に出るのも、核兵器の存在意義について考えさせられるし、国防長官(現在は戦争長官w)が「コイントス」だと言ったことももっとも。
映画の終わり方もビグロー監督ぽくて、もっと映画を撮って欲しいなぁと思うのでした。
「ヘッドオブステイト」に続きまた、イドリスエルバがアメリカ大統領
どこぞから打ち上げられた弾道ミサイルがアメリカ本土に20分後に着弾する! という事象を3回違う立場の状況を見せられる訳だが、当然1回目は良かったが2回目3回目となると‥‥。
この手の手法の映画は他にもあってその場合は視点が変われば見ていた事がひっくり返るパターンが多いのだが、本作はそれは無し。当たり前だが、あくまでも一本道だ。
確かに一大事なんだが、静かな緊張感の映画でパニック映画では無いのは分かるがオイラ的には残念ながらもう一息欲しかった。
でも米軍をもってまでも発射地点は分からないのだろうか?
ハウス・オブ・ダイナマイト(映画の記憶2025/10/11)
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