ハウス・オブ・ダイナマイトのレビュー・感想・評価
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ICBMの脅威。
どこから発射されたものかわからない大陸間弾道ミサイルを軍のレーダーが補足したところから始まる。複数回同じ時間が繰り返され(三回)、シチュエーションルームの海軍大佐、米国大統領、国務長官、国家安全保障問題担当大統領副補佐官のジェイク、報復戦略顧問、彼らの家族等の立場からその苦難の十数分を三回、我々は経験することになる。(緊張感が続くのでしんどい)
大陸間迎撃ミサイル(GBI)による撃墜が失敗し、あとは想定される被爆地の市民を非難させることと、どこに報復するのか、そもそも報復をすべきなのかということが問題にされる。
綿密なシナリオで、いかに事前勧告のないミサイル発射が脅威となりうるかをコンパクトに二時間にまとめている。(物語自体はそれほど難解ではないが、「銃弾を銃弾で迎え撃つ」という行為の不合理さに直面した当事者たちの困惑と恐怖。)
911テロとも似ているが、シカゴという都市が一つ壊滅してしまうことへの報復をいかにとるべきなのかが問われる。「報復行為は、自殺」であるというジェイクの言葉がささる。
登場人物がいり乱れており、24シリーズなどの多視点ものである。
本作品では、明確にロシア、中国からの攻撃とは言われておらず、北朝鮮からのものである可能性を主軸にしているように思う。(あくまで可能性)
なぜロシアや中国からではないのか。一度核戦争というタガが外れた世界では、報復の連鎖でアメリカの諸都市が壊滅する可能性が高い上に、ロシアや中国もそれなりの報復を受けることが自明だからだ。
あらためて、核戦争の恐怖を描いた点で、最高評価をつけたいところであるが、サスペンスとして、また、登場人物たちがあまりにも通り一遍の描き方をされていた点がもったいなかった。仕方のないところもあるだろうし、アメリカ国内だとまた見方も変わるのだろうけど。
企画と編集、音楽には5点。シナリオに4点である。
たとえばであるが、この繰り返し三回を四回とか五回にしてしかも平行する別次元の可能性を探るような風にしたらさらに名作になった気がする。しかしその場合でも、最悪の結果と最良の結果をやることになり、結局は観客の想像力に頼るしかなくなるのだが。「湖におちた場合」は着弾しても爆発しないという示唆は、ジョークになりそうだけど、日本が被弾する可能性は低いとはいえ、北朝鮮がなにをやらかすかは未知である、
必見。
そりゃ北からだろう
あらー。レベちゃんそっくりの美人さんが出てるぅ。でもレベちゃんじゃないよねー。って思いながら5分。どっからどー見てもレベちゃん。見終えてからキャスト確認したら、確かにレベッカ・ファーガソンだった。と言うか、Netflixらしい結構な豪華キャストです。
物語は、発射場所特定不可能なICBMの検知から着弾までの18分間を、国家危機管理室や迎撃基地、ペンタゴンと大統領補佐官、NSCやホワイトハウス、などなど。安保会議の出席者の視点から、3回繰り返すというもの。
実態がどんなものかは分からないんですが、無茶苦茶リアリティあります。緊迫感凄いです。手に汗握っちゃいます。
んがんがんが。
このラストで良いんかい?????
結末、不描写です。
ミスター・プレジデントの決断。
着弾の被害。
どっちも不描写w
って事で、大統領の苦悩や、レイブンロックと、アラスカのフォートグリーリーの描写。及び、冒頭の「核兵器を削減すれば世界は平和になる。そんな時代は終わった」と言うテロップ。等から推測するに。
・シカゴは初弾を受け壊滅
・アメリカは報復せず
・追加攻撃も確認されていない
ですかね?
レイブンロックの施設への避難ですが、誘導してるのがPOLICEなんです。警察機構が崩壊せず機能しており、軍が出動していない時点で、全面核戦争へは突入していない。
フォートクリークは実働していないと思われ。新たなICBMが検知されていない状況と推測。初弾を防げなかった事で、悲嘆に暮れてるけど。
大統領は報復すべきか否かを、アフリカ旅行中の奥様に相談しようとします。このチキンに、世界を滅ぼすかもしれない報復核攻撃の決断を下す度胸は無いだろう、って事で。
キャストの豪華さに加え、あえてICBMの実像を登場させない事で恐怖感を引き出す技巧など、見るべき点は多かったと思いますし、なんと言ってもレベちゃんがカッコ良かったw
面白かった。
かなり。
何より恐ろしいのは
リアリティある緊迫感が半端なく、世界の軍事的均衡の脆さを突き付けられる作品でした。
穏やかな日常からの突然のタイムリミットで、こんな短い時間でどうするんだと…
3つの視点から描かれる構成の仕方も面白く、リモート先の状況がこうなっていたのかと分かる流れは成る程と。
現実と突き合わせると、最終決定権を握る人物の資質はどうなのか…
この作品の登場人物は概ね、何とか正確な情報を集めて最悪の結末を回避したいと考える、良識的で理性的な人々です。
しかし現実では、自分に都合の良いように情報を捻じ曲げたりなどするような、良識のなさそうな人物が核のボタンの最終決定権を握っているというのが、何よりも恐ろしいと思わされました。
世界の終わりのシミュレーション。
おそらく、ここまでやるんだから、アメリカ国内における設定は、かなりリアルなんだと思う。
決断するのも1人。対応する人も1人。交渉するのも1人。とてつもない重圧の中、全て1人に委ねられている。これもまたリアルなんだと思う。
この作品を振り返るようなリアルが起きないことを祈るばかり。
うま子
最新版ドクターストレンジラブ?
面白かった!最新の情報でアップデートされたドクターストレンジラブって感じ!
実際に起こったらこんな感じなのかも。
パトレイバー映画版2の領空侵犯のようにハッキングによるICBMの攻撃に対して全員がパニックを起こさずに対応出来るのか?確かにオチがないのはアレなのだが、それはそれで一興だった。人間の理性はどこまで保たれるのか?わからない。
疑心暗鬼になるのも解るが最後の最後は相手を信頼出来るのかどうか?
緊迫感はひしひしと伝わる
太平洋から発射された核ミサイルが、
アメリカ本土に着弾する。さて、どうする?
という映画。
危機管理を任されていようが
下士官であろうが
皆、同じ人間で、家に戻れば家族がいる。
そんな人々の日常を見せながら、本筋を軸に
視点を変えつつ話は進行する。
GBI:地上配備型迎撃ミサイルで撃ち落とそうと
するが、失敗。
戦争映画では、まぁだいたいが迎撃出来るから
見ていても迎撃出来ないとは考えない。
映画の中では61%と言っているが、57%とも
言われているらしく、本当にコイントスと
変わらないみたい。
この確率は、高いという判断なのだろうか。
好戦的であるが故に、常に危機を予測している
のがアメリカという国だと思っているが
7割にも満たない防御方法で良しとしているなら
それは、余りに甘い考えとしか思えない
次、更に次の対策があって然るべきでは?
と考えると、緊迫感はあるものの
現実味に欠けるとしか言えない。
実際には、次の二手三手がある筈で
敵国、所謂ミサイルを発射した「誰か」が
明確でないのに、攻撃を考える点が
納得いかない。
GBIが着弾しなかった時点で、既に
諦めている事が、非現実的で
二手三手を打っても尚、迎撃出来なかったら
諦める……というならわかるけど
大統領が「アメリカ市民が許すと思うか?」
と怒鳴る台詞は、民意に踊らされる政治家と
いう、日本でもありがちな滑稽さで
印象的だった。
ドキュメンタリーを観ているような臨場感
「ある瞬間」までの数十分を、それぞれの現場を変えながら繰り返し見せていく。この映画の凄まじさは、ミサイル防衛大隊フォートグリーリー、ホワイトハウスのシチュエーションルーム、FEMAなどにいる職員たちが、ごくごく普通の生活者であることを短い情報の断片で鮮やかに描いてゆくところにある。そして彼らが普通の人間である事が強調されるほど、「その瞬間」の意思決定は人間のキャパシティを完全に超えてしまうということが浮き彫りになっていく。カメラはアメリカ戦略本部、安全保障会議、国防長官、そして最後は大統領と意思決定の中枢に迫っていく。大統領の代わりに電話に出ざるを得なかったNSC職員とロシア外相との会談は、命綱無しの綱渡りを見るような緊迫感がある。彼らの言葉選び方一つに、私たちの命がかかっているような、そんな緊迫感である。
登場人物たちは高いストレスにさらされながら、家族に電話をかける。それぞれ素晴らしい演技で印象に残るが、その中でも特に、これドキュメンタリーでは?と思わされた演技が、国防長官が娘に電話かけるシーンである。
カメラワークの力かもしれない。でも、素晴らしかった。彼があんな選択をしてしまうことへの説得力が、あのシーンにはあった。それを確認するためだけにでも、この映画は観て欲しい。
予想の真逆をいく、面白さというか。
民主党国策映画
シカゴに核弾頭が着弾するという状況に直面する各部署の様子。
ホワイトハウスと迎撃要塞と国防長官と国家安全保障担当補佐官と空軍基地と大統領。時間を戻しながらそれぞれの模様を描く手法で、映画は核弾頭が着弾する直前で終っている。
名手キャスリンビグローが演出していて緊迫した描写はさすがだったが、結論としてはみんなうろたえすぎ。なにしろみんなうろたえすぎというところに尽きる映画だった。
むろん核がおちてくるわけだから、ある意味世の終わりを実感しなければならない状況ではある。とはいえ、ここに出てくる人たちはアメリカの枢軸であり戦争や情報戦のプロフェッショナルなわけである。そういう人らが、ドリルじゃない核攻撃に対してうろたえまくり、がっつりエモーショナルになって家族に連絡したりする様子はみっともなかった。もちろん極限状態に陥った人間の脆弱性を描きたいというのは解るが、あちこちで戦争をやってきたアメリカがデフコンにこれほど情緒的であるはずがないというのが率直な感想。じっさいにこんな状況になれば、もっとドライにことを運ぶのであって、そうでなければ国防なんか成り立たない。なに妻や夫や娘に電話してんだよ、シャキッとしろやシャキッと、という感じだった。それはわたしがドライなわけではなく映画が情緒的すぎるからだと思ったのだが、批評家評はだいたい好評で深刻かつスリリングな展開をほめていて、Consに振った評でも情緒的とかうろたえすぎを指摘した意見はなかった。
imdb6.8、RottenTomatoes79%と77%。
デフコンをあつかう人たちがこれほどヒューマンな情緒に左右されるわけがなくビグローや作家のノアオッペンハイムはアメリカは鬼じゃないよと言いたいのであり謂わば民主党の国策映画になっていたと思う。ハリウッド全体がトランプ嫌いなのは映画づくりには好適な状況なのかもしれない。
結果は見せないよ。
というわけで謎の核弾頭がアメリカに着弾するまでの数十分を3つの目線にわけて、タイムラインを3度見る事になります。話完結しないとイラッと来る人には向きません。
あの街は丸ごと吹っ飛ぶのか?
報復はどうするのか?
家族は無事か?
3つの目線と、、あとは各自の想像力で。見てる人も判断力と家族愛を試される映画です。
想像力ある人辛いなぁ、今の時代かなりリアルなお話です。人って追い詰められると自分や周りを落ち着かせるために、つまらん冗談いいがちですね。失笑する余裕もないDEFCON1 です。ちなみにDefense Readiness Condition(防衛準備態勢)の略で 1はほぼ戦闘準備体制。
推しのレベッカファーガソン見にきたけど先週見たトロンのグレタリーも出てて得した気分です。
ギリギリの世界
最近観た映画の中で一番怖かった。
この世界にヒーローはいない、
ただ今起こってる事を見守り続け右往左往せるだけ。
奇跡も起こらないと言う現実に
ただただ恐怖を感じました。
エンディングもスパッと終わり、
それが逆にその後を想像させて怖くなった。
弾道ミサイルが撃たれました。
と言うニュースが流れても、
あぁまた北朝鮮か…で終わってたけど、
一つ間違えばこんな恐ろしい事になるのだなと、
改めて思ったし、
そもそも弾道ミサイルの発射が、
ニュースだと聞き流す程度だったのに、
この映画を観ると
いかにヤバい事なのかがハッキリと分かりました。
仮に舞台が日本だと、右往左往する時間もなく
この世界はギリギリのバランスで出来ているのだなと
感じました。
これからこの世界で生きて行くのも
怖いくらい恐ろしい映画でした。
湖に落ちても…
【ハウス=第二次世界大戦後の世界】
核ミサイルを互いに向け合いながら“平和”を口にする――そんな現代社会の偽りを鋭く突いた社会派スリラードラマ。冷戦以降の「核抑止=平和」という歪んだ論理に真正面からメスを入れている。
アメリカが他国に核を向け続けながら、いざ自国にミサイルが飛来した途端に右往左往する。その無様さが皮肉とともに描かれ、痛快ですらある。たった一発のICBM(大陸間弾道弾)すら防げない現実――それは、複数の核攻撃にはまったく無力であると自ら認めているようなものだ。
物語は、発射から着弾までのわずか19分間という極限状況で、指導者たちが「撃つのか」「迎撃するのか」「話し合うのか」を迫られる。その混乱と恐怖、そして覚悟のなさがリアルに描かれ、観ていて息が詰まる。理性も倫理も失われ、ただ「生き残りたい」という本能が暴走する人間たち――まさに“火薬庫(ハウス)”の中で暮らす私たちの写し鏡だ。
女性監督の緻密な演出と冷徹な視点が光る作品で、戦争映画でも核映画でもない、「現代の人間ドラマ」としての完成度が高い。静かな演出の中に燃え盛る怒りと警鐘が込められた、必見の社会派スリラーだった。
ハラハラドキドキだか、消化不良になるかも
ハラハラドキドキの作品でしたが、疑問に思ったことが多々ありました。アメリカに向けてミサイル発射。発射の段階で特定できす。劇中セリフで「衛星が見落としました。」←いやいやそんなことないでしょう。監視衛星は、そんな柔いものかしら?
あと、シカゴにミサイル着弾まで19分。たった19分間でロシアの外相と連絡とったり、政府関係者の避難が始まったりして...←短時間でできるのかしら?
そんなこと思いながら鑑賞してました。
追撃ミサイルの成功確率が、61パーセントという数字にはビックリしました。(もっと高いと思ってました。)
現在の世界の核弾道ミサイル数は、9500発以上有り、ロシアとアメリカが9割以上保持しているといわれてますが、仮に報復合戦が始まったら地球は壊滅間違いないですね😭。
映画ではシカゴへの着弾の有無やアメリカ大統領の決断は描かれていませんが、ある意味良かったかもしれません。
オムニバスというか
視点を変えて同じ時間の同じ目的で動いている人達の状況を逸しだす。
初めの話は緊張感があって、
追撃に発車だけで泣けてきたけど、
2回目からは。。。
最後はこれで終わり?というか、
完全なる不完全燃焼。。
全166件中、21~40件目を表示










