「警鐘」ハウス・オブ・ダイナマイト めるさんの映画レビュー(感想・評価)
警鐘
ほとんどあらすじを読まず、キャスリンビグロー監督というのをみて鑑賞。キャスリンビグロー監督作品は音に力を入れている作品も多いため、テレビの小さい画面よりは映画館で観るほうが格段に良さそう。
アメリカに未知の攻撃が仕掛けられたら…その時どうする?という話。日本でも現実に起きそうでとても他人事とは思えず恐怖。ほんの数分で1,000万人の命が消滅する事態。もしこれが日本やったら?東京の人口は1,400万人。壊滅的な被害である。
最後まで身を挺して必死に止めようとするもの、現実を直視できず逃げるもの、国防のため避難シェルターへ移動するもの…どの選択肢を取っても地獄。
特に、あの大統領の判断は非常に困難。(登場するまでトランプ大統領がモデルやと思っていたので驚き)
判断材料があまりにも少ない中で当たりをつけて攻撃をするか、それとも神に祈るか…攻撃対象が明確にわかっているならまだしもわからないあの状況で、核のスイッチを押せるのか?抑止力のための核が実際に使われてしまうそんな世界には決してなってほしくない。新しい大統領は新聞を読むだけまだましというセリフは各国政治への期待値は同じくらいなのかもと思い印象に残った言葉やった。
日本の地下シェルター普及率は1%未満と言われている。韓国やスイスでは国民をカバーできるほどのシェルターが用意されている。地形的に不利な国ほど戦争に対する準備はできているのだろうが、日本でも地下シェルター整備が本格化すると聞き時限爆弾は刻々と時を刻み始めていると感じる。これは他人事ではない。
国防長官のアレに、まず思ったのが「卑怯者」。絶望的な状況下で、他の皆さんが必死に仕事しているのに、あんたがソレ?と言うところなのですが、人は弱いものだ、と改めて思いました。大統領も大変人間的で、こちらはあんなもんかと妙に納得してしまった、私も無意識に「新聞読むだけマシ」程度に思っていたようです。



