「性善説は通用しない、容赦なきダイナマイト。」ハウス・オブ・ダイナマイト 吠えない狼さんの映画レビュー(感想・評価)
性善説は通用しない、容赦なきダイナマイト。
「怖いなぁ」とか、「ゆくゆくはそんな未来も有り得るかもね」なんて言えないほど、作中に描かれるような可燃性物質ヒタヒタのシャレにならない世界に身を置く我々。ちょっとした疑念や誤解、邪な欲望などという様々な火花で容易に引火しかねないところにAIなんてものまで台頭し、破滅へのデスロードを更にブーストかけてひた走る人類。絶滅へのカウントダウンはとっくに始まってるものの、ひょっとしたら猶予は分単位かも知れません。
それくらい愕然とさせられる、途方もない破壊力を持った本作。ディストピアしか描けない、それでいてもうそれが唯一の現実にしかなり得ない世界情勢。劇場を後にした足取りは決して軽くは有りませんでしたが、出来れば大画面で観ておくべき力作でした。
しかし、これだけ実力派の揃った本作が配信メインの一部劇場限定公開とは。今後このような方式がメインになっていくんでしょうが、一抹の虚しさを感じました。決して安くはない料金払ってマナーのカケラもない低民度な観客と遭遇する可能性を孕んだ劇場も、ある意味ハウス・オブ・ダイナマイトかも知れませんが。。
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