ハウス・オブ・ダイナマイトのレビュー・感想・評価
全165件中、1~20件目を表示
核抑止論の欺瞞と、薄氷上の平和に麻痺した人間の無力さ
ある日突然、どこの国からかもわからない核ミサイルが今から20分後に着弾すると言われたら、アメリカの防衛の中枢はどうなるか。そのシミュレーションのような映画だ。いつも通りの穏やかな朝を迎えたアラスカの軍事基地やホワイトハウスが、謎の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を検知したことから緊張と混乱のるつぼと化す。
本作では、ICBMの検知から着弾間際までの小一時間ほどの関係者の奮闘とパニックが、視点を変えつつ3回繰り返して描かれる。最初がアラスカの軍事基地とホワイトハウス、次が国防長官とその周辺(ペンタゴン?)、最後は出張中の大統領。1周目でリモート会議の画面の向こうにいた人間、声だけ聞こえていた大統領がその時何をしていたかを、2周目3周目で明らかにするといった構成だ。リモートの向こうから断片的に聞こえていた言葉が発された状況が、視点が変わるにつれ徐々に分かってくる仕掛けになっている。
この3周の全て、つまり映画のラストも、ミサイル着弾直前で物語は終わる。最後までICBMを発射した国はわからないし、実際に着弾し爆発したのかどうかも描かれない(物語の中では、何らかのレーダーの誤認である可能性、湖に着弾し不発となる可能性などにも言及がある)。
こうした終わり方は賛否あるかもしれないが、ラストがこの締め方だったからこそ、監督のメッセージがより鮮明に浮かび上がったと思う。
「世界は爆弾の詰まった家だ」苦悶する大統領の言葉は、現在の社会情勢を端的に表している。それは存在する核弾頭の数の多さ(2025年6月時点で、廃棄予定のものを除いて9,615発。長崎大学核兵器廃絶研究センター公式サイトより)のことを指すと同時に、どういうきっかけで核ミサイルの発射ボタンが押されるかわからない、国家間の緊張感の高まりのことを指すようにも聞こえる。
核抑止という理屈がある。だがこれは、核保有国の指導者が皆核の脅威と影響を正しく理解し、本当に核を使ってしまうようなおかしな者が出てこないという、互いの国の良識に依存したものだとも言える。
この物語のように、ひとたびどこかの国が核を使えば、抑止などというお題目は瞬時に吹き飛ぶ。抑止のたがが外れ、報復から全面核戦争にでもなれば、人類文明はあっという間に壊滅するだろう。日本が経験した広島の原子爆弾がTNT換算で15キロトン。現代の戦略核の主流は水素爆弾で、100キロトンから1メガトン級のものまであるというのだから。
そうした危険をはらんだ大量の核兵器を背景にした、抑止力という薄氷の上にかろうじて成り立つ「平穏な日常」を、私たちは無自覚に享受している。
また本作は、国防の最前線で最悪の事態に対応する組織もまた、弱い人間から成り立つものに過ぎないということも描いている。
着弾のカウントダウン開始後、寸暇を惜しんで知恵をしぼるべき立場の人間たちが事態の深刻さをなかなか認識できなかったり、認識したらしたで家族に電話したりするのは正直見ていて苛立った反面、まあ人間とはこんなものだろうとも思った。いくら国防を仕事としていても、何の前触れもなく敵国がどこかさえわからないまま、突然20分後に大都市が壊滅する攻撃を受けると言われたら、一国の防衛を担うエリートたちにもメンタルの限界が訪れるのかもしれない。
核抑止という危うい均衡がひとたび崩れたら、その崩壊を確実に押し留める仕組みや手段など結局ないに等しい。コイントスのような確率の迎撃ミサイルが外れたら、着弾までに間に合うことを願いながらシェルターに逃げ込むしかない。その後地上は、絵本「風が吹いたら」のような運命を辿るだろう。
核抑止論の欺瞞と、その危ういバランスが崩れたときの人間の無力さ、それをビグロー監督は3回のリフレインで描き尽くした。結果的にミサイルが爆発したか否か、それがどこの国からのものだったかは、この主題にとっては蛇足だから省いた。潔い判断だ。
最後に、ビグロー監督のインタビューでの言葉を引用する。
「複数の国々が、文明社会を数分で終わらせられるほどの核兵器を保有しているにもかかわらず、一種の集団的な麻痺状態、つまり”想像もできない事態の静かな正常化”が起きているのです。 破滅という結末が待っているというのに、どうしてこれを”防衛”と呼べるのでしょうか。 私はこの矛盾に正面から切り込む映画を作りたかったのです。絶滅の影の下で生きながら、それについてほとんど語らない世界の狂気に深く迫るために。」(2025.10.5 BANGER!!! 記事より)
圧倒的なリアリティに満ちた緊迫ドラマ
爆発という要素はビグロー作品の一つの大きなテーマだが、吹き荒れる炎や爆風よりもその直前の一瞬の静寂こそ、彼女が醸し出す緊張感が最高潮に達する見せ場だ。太平洋上で発射された核ミサイルがアメリカへ向けて飛来する。そんな緊迫したシチュエーションを描く本作も、やはり爆発前の一瞬を描いた群像ドラマと言える。いたずらに破壊のカタルシスを求めるのではなく、この映画が描くのはあくまで「現実に直面する政府要人やスタッフたち」。それも彼らの過去や未来ではなく、あくまで焦点が当たるのはごく限られた数十分の「現在」の枠内だけ。そこでの行為や発言、表情を通じて、人の生き様を力強く炙り出す。もちろん、徹底した取材力はこれまで同様。登場人物や関連機関のディテール、さらにはこの最悪の事態に伴うシナリオも、我々に圧倒的リアリティを突きつける。世界は逃げ場なき火薬庫。綱渡りのような状況に手に汗握りつつ、背筋が寒くなる一作だ。
心臓を掴まれるこの演出こそがキャスリン節
キャスリン・ビグローの真骨頂
観てよかった。
実話をベースにドキドキ、ハラハラさせるエンタメ作品に仕上げるのが大得意な女流監督だけに、間違いはなかった。まあ、これは実話ではないだろう(と思いたい)が、リアリティがありすぎる。現実の姿こそ滑稽で、ツッコミどころ満載の人間の本質が出る。それを切り取って「人間だもの」を見せていくのが、ホントにうまい。
危機に直面したら、あまりの緊張感に逃げ出したくなるし、頭を抱えて動けなくなったり吐いたりてしまうし、利己的なところをさらけ出してしまう。常識なら許されないが、本当の危険に遭遇したら、人はどう振る舞うのかというのを描きながら、圧倒的なリアリティで社会問題浮き上がらせる。
本作では、もし正体不明のICBMが飛んできて、あと20分で着弾するとしたらどうなるか、という今そこにある危機のシミュレーションだ。
「ハート・ロッカー」の緊迫感と、「ゼロ・ダーク・サーティ」の重圧感を、レベッカ・ファーガソンを安全保障局の大佐役でメインに据えて、危機管理に集まるメンバーの狼狽ぶりをたっぷり描く。
この一大事になって防衛設備の不完全さが露呈するし、高官や分析官はみな休暇や外出中。ゲティスバーグのお祭りへの休暇で不在だったり、ゴルフしてたり、バスケの大会へ顔出ししてたり。勤務していたFEMA(緊急事態管理庁)は、誤報かと確認して来るし、彼らと連絡取りあうのにもひと苦労で、もうてんやわんや。そうこうしているうちに時間は過ぎていき、軍の高官は反撃前提で準備を始めてしまうし。
まあ、現実はこんなもんだろう。
世界の危機に関わったことはないが、長年のサラリーマン生活の中で会社の大トラブルは何回かあり、狼狽えたひとたちが余計な心配をあれやこれや言うだけで、本質的な対応をすべき現場が混乱するのを何度も見てきた。それに比べれば、まだ指揮統制は保たれていたので、良心的な描き方だとは思う。
ま、これを観た米国民は、トランプさんならどうするか頭をよぎっただろう。日本ではどうなるか、どこかで日本版を作ってくれたら絶対観る。
私達が住む世界の現実を鋭く突きつける傑作
この作品はタイトル通り私達が爆弾の上でいかに爆弾を見ないで日々を生活してるんだということを緊張感たっぷりに教えてくれる映画です。
ただし物語の流れは他に類を見ない非常にチャンレジ的な事を行っている。大陸弾道弾が迫るなか、それに直接対応する職員達、その上役、そして一番上の大統領の各視点で緊迫する状況が描かれるのだが、各視点ではほぼ同じ内容が繰り返される。違う視点で新事実や裏側がわかったりするような事はほぼない。あっても各家庭環境が分かる程度。物語はほぼ同じ流れで起承転結でいうと起承、起承、起承で映画は終わる。つまり監督は娯楽的な面白さを目的としていない。監督は「最先端の最高の防衛力を持つアメリカでもが無駄のない現実的な行動を取っていても大陸弾道弾は防げないかもしれない」と現在の世界の状況をリアルに伝えてくるのだ。
最新の量子コンピューターは現在のコンピューターが一万とも一億年かかってもとけないといわれていたセキュリティーを6時間で解いてしまうが量子コンピューターにも対応したセキュリティーはまだ生まれていない。進化し続けるAIは瞬時に正確な判断と操作ができ、2つが組み合わさると最高のアメリカのセキュリティーでも突破される可能性がある。
大陸弾道弾は打ち上げている時が一番迎撃出来る可能性が高く、飛び立ってしまえばマッハ6を超え、落ちる前はマッハ10を超えてくるので非常に迎撃が難しいらしい。作中では2発の迎撃ミサイルしか撃たないので「たった2発?」と思うが一発が大気圏外まで届くロケットなのでとてもお高い。つまりそうバンバンと撃てるものではないので2発は現実的な数値なのだろう(実際は外れたら更に撃つらしいが)。つまり現在はソフトでもハードでも最強の矛ばかりが強く、最強の盾でも防ぐのは難しい状況にある。
ちょっと政治的な話になるが2024年11月の米中首脳会談で「核兵器の使用にはAIを関与させず人間がコントロールする」ことで合意した。しかし2025年10月の国連で「核兵器を統制するシステムに人間による管理と監視を維持するよう求める決議」が行われ賛成多数で採択されたが、アメリカを含む核保有国を中心とした8カ国は反対している。つまりアメリカはもうAIによる核を含む軍事的決定をシステムに組み込んでいる可能性が高いということだ。
この映画の上映時間さえあれば前触れなく世界は破滅する可能性があるのが現在の世界の現実らしい。
あとネタバレになるかもしれないので観た人だけこの先を読んで欲しいのですが、この作品は結末や結論がないように思いますがちゃんと結末も結論も描かれています。ただよくある映画のように「普通の」映画的演出と思って見逃しやすいです。分からない人はもう一度冒頭を観ればわかります。
起承転結でいうと結起承起承起承となんともチャレンジな構成ですが、現実を突きつけるこの作品には非常にマッチしてました。お見事。
切なく悲しい緊張感
誰もが同じ感想になりそうだけど、、、
みんな消化不良で終わるという感想に至りそうだけど、
「宇宙戦争」とか完全なフィクションの世界ならまだしも
リアルを描いた本作で着弾後を描くのはアメリカと言えど
刺激が強すぎるかな。
それでもリアルな描写、わずか19分で決断を迫られる緊迫感、
あらわれる人間心理の描写は見事。
思い切って多視点的構造で描くのをやめて、最初の30分位で
バッサリ切っても面白かったのかなと思う。
今、そこにある危機を改めて認識させられる傑作
すでに様式美化した北朝鮮(と思しき)周辺から発射された一発のミサイル。具体的にどこから発射されたか不明だが、いつも通り日本海に落下するだろうと、アメリカ軍の各セクションは呑気に構えていた。ところが、そのミサイルは落下ルートを取らず、シカゴを目標に飛行し続けることに。
実際の有事が勃発したことで、各セクションはマニュアル通りに対応していくが、核搭載の可能性が高いミサイルがアメリカ本土に向かっているという、恐ろしい現実を突きつけられ、緩やかにパニックに陥っていく。
臨場感、緊迫感、そして現実感が半端ない、手に汗握るサスペンスフルな作品。ミサイル防衛室や司令室、国防長官、軍部、そして大統領と、ミサイル発見からその対処方法の決定までの様子が、各セクションごとに章立てて描かれており、ミサイルがひしひしと迫ってくる現実を、様々な角度で浮き彫りしていて、もう目はスクリーンに釘付けです。
たった一発のミサイルに、ここまで翻弄されちゃうのか? と思いつつも、でも核ミサイルであれば一大都市が丸ごと消滅するので、その恐怖は計り知れない。
その上、さらなる恐怖は「報復攻撃の選択」。やられたらやり返すことでの機能していた「核抑止力」だが、実際に「やり返す」選択を迫られたら、本当に選択できるのか? やり返したら「やり返される」可能性が生じて、それはまさに人類滅亡へのシナリオなんですよね。
この頭ではわかっていたけど、実感が乏しかった「核抑止力」の現実をifで描かれていて、むちゃくちゃ傑作です。
絵空事ではない…
タイトルなし(ネタバレ)
結末が描かれていないので消化不良がありますが
敢て各自が思い描いてくれる未来が良いものであることを期待しているのではないか。
仮に報復をした場合は確実に人類は過酷な未来が待っていて勝者はいない。
軍幹部は報復すれば自国民は助かると思っているようだが自動報復があったり潜水艦も存在するので無理ではないだろうか。
しかし、システムだけの判断で話が進んでいるが、戦闘機など発進させて目視確認とかできないのだろうか。
この映画を見て昔にあった映画「ウォー・ゲーム」を思い出した。
この映画では軍に戦略コンピュータと入替した後にある少年が間違ってこのコンピュータにアクセスしてしまい仮想核戦争をシュミレートし全面核戦争の一歩手間位にまでなったお話。
ここでは戦略コンピュータが自我を持ったが核戦争で勝者がないと学習させてミサイルの軌道が消えた。着弾地点の何も起こらなかったで幕引き。
今回の始まりも発射位置の確認ができていないところが「ウォー・ゲーム」に似ている。
良き未来は、この大統領が報復をしない道を選び実際には着弾していなかった。
悪き未来は、報復しない選択をしたが実際に着弾し被爆国の道に。
報復した場合には安全な場所がない。
人とのつながり、信用。システムだけの情報でどこまで信用するかがこれから試される物語ではないだろうか。
自分の正義に従って動ける気がしない怖さ
さすがです
キャサリンビークローは好きな監督なので甘いかもですが。
どこから飛んできたかわからないミサイル。ここで特定の敵に限定しない話に。
これは原潜から撃たれたら特定できないから、絵空事ではない。
それに対する反撃はどこに撃つのか。この映画の中では反撃躊躇すれば反撃できなくなる2の手が来るから想定できる敵に無差別攻撃すら行う雰囲気の怖さ。
敵が見えない、結果がわからないって、どんな結果かは個人個人に任せるスタイル。
余白があってよかった。
対パばかり言う方たちは答えを求めすぎですね
劇場だと拍子抜けするから配信でどうぞ、という
緊張感!
相変わらず緊張感とストレスを映像化するの上手いなー、キャスリン・ビグロー監督。
アメリカへの核攻撃を阻止する政治家や国防機関のドタバタ劇を描くというまるで「24-TWENTY FOUR -」ですが、そこにはCTUやジャック・バウアーみたいなスーパーマンがいない。
(改めて、ほぼ1人で核攻撃を何回も阻止して来たジャック・バウアーは本当に凄かったんだなと思いました笑
※厳密にはテロ対策ユニットの話なので、今回の出所不明のICBMが!というのとは違う話ですが。)
ひたすら戦争のない平和な日常を過ごし、訓練しかやったことのない国防機関の人々についにその時が来て激震が走る!!という話だった。
実際ICBMの発射位置が割り出せないことや、GBIの迎撃成功率の低さなど、現実ではそんなことはない!などあると思いますが、元々アート界隈にいたビグロー監督らしく、音楽からタイトルの入れ方からデザインが行き渡っており、いつどこで爆破されてもおかしくないハウス・オブ・ダイナマイト(核兵器に囲まれた家)に暮らしているという現実を叩きつけるコンセプチュアルな作品だった。
アメリカでこんなにアワワ状態なら日本オワタ。18分の緊迫を3視点で描く上質なポリティカルスリラー
何の変哲もない朝が、一変。太平洋の向こう側からミサイルが発射され、あと18分でアメリカ本土に着弾してしまう! そんな極限状態の18分間を、政府関係者の3人の視点から描いたポリティカルスリラーです。
『ハート・ロッカー』、『ゼロ・ダーク・サーティ』のキャスリン・ビグロー監督の新作となれば、これはもう見るしかない! しかも、YOUTUBEのブラックホールでも、てらさわホークさんが絶賛していたので、期待値爆上がりで見ました。
開戦まで18分!手に汗握る緊迫感!
映画は、ミサイル発射の報を受け、事態に対処しようとする政府関係者たちの姿をリアルに描いています。
国防長官、大統領補佐官、そして現場の兵士たち。それぞれの立場から、限られた時間の中で最善の選択をしようと奔走する姿は、まさに手に汗握る展開です。
特に印象的だったのは、刻一刻と迫るタイムリミットの中で、情報が錯綜し、決断が二転三転する様子。実際にミサイルが飛んできた場合には、こんな状況になるんだろうなと、想像するだけでゾッとしました。
着弾回避なるか!?
結末は観客の想像力に委ねられる本作は、最後の着弾シーンをあえて描いていません。
ミサイルは着弾したのか、回避できたのか。それは観客の想像力に委ねられています。
この点については、賛否両論あるかもしれません。個人的には、着弾の有無を明確にしないことで、より深い余韻が残ったように感じました。
もし着弾していたら? もし回避できていたとしても、その後の世界はどうなるのか? 色々なことを考えさせられる終わり方でした。
結論:アメリカ、いや世界は終わるのか?
『ハウス・オブ・ダイナマイト』は、単なるパニック映画ではありません。
ミサイル発射という危機的状況を通して、現代社会が抱える問題点や、人間の本質を浮き彫りにした作品だと思います。
特に、危機的状況下における情報伝達の難しさや、政治的な駆け引きの愚かさなど、考えさせられる点は多かったです。
アメリカでもこんな状況なら、2本目のミサイルについて考える時間なんてないんだろうな、と思うと恐ろしいです。
ポリティカルスリラー好きは必見!
消化不良感は否めませんが、ポリティカルスリラー好きなら間違いなく楽しめる作品だと思います。
キャスリン・ビグロー監督ならではの、リアルで緊迫感あふれる演出は健在。
ぜひ、週末にでも、冷や汗をかきながら鑑賞してみてはいかがでしょうか。
緊迫した一瞬を色んな角度から描く
映画を見終わった時に、過去の映画で似た構成があったように思い、たどり着いたのが「バンテージ・ポイント」。
緊迫した一瞬を色々な視点から描くことで、人間性なども見えてきて、緊迫感が深まる。
タイトルのハウス・オブ・ダイナマイトは、私たち人類が爆弾を抱えた家に住んでいることの意味のよう。
私たちは際限を知らない。
軍事技術が今の生活の豊かさに繋がっている面もあるが、お互いを脅威と考える一触即発の状況を自分たちでつくっているなとタイトルの解説を見て感じた。
リアリティ…
トランプだったらどうするだろう。。核攻撃したか、しなかったか分からないエンディング。もやもやはするがこれが現実だったら恐ろしい。それぞれの視点で三方向から描き、登場人物も多いため当初は分かりにくかったが同じシチュエーションを繰り返し見ることが全体像が浮かび上がり分かってくる作り。各々がぎりぎりの仕事に追われながらも家族を心配するのがリアリティあった。しかし、こんな脆弱なシステムなのだろうか。
全165件中、1~20件目を表示













