「〜 Aqoursは様々なものと戦わざるを得なかったと知る 〜」Aqours Documentary 田舎の破壊者ディケイドさんの映画レビュー(感想・評価)
〜 Aqoursは様々なものと戦わざるを得なかったと知る 〜
ラブライブ!シリーズを知り、全ての作品を網羅して日々、その楽曲を楽しんでいる身として、ただ先だって行われた、物語の主人公Aqoursのフィナーレライブは鑑賞していないという立場で、このドキュメンタリーを鑑賞しました。Aqoursのキャストの皆さんについては、最近ようやくAqoursのキャラと顔と名前が一致してきた、くらいの認識レベルです。
元々、アニメにはそこまで興味がなく、増してAqoursが登場する作品「ラブライブ!サンシャイン」の前作である(シリーズの第一作目である)「ラブライブ!(通称無印)」の主人公μ'sが紅白に出場していた頃には(当時は)白い目で見ていた自分が、こうした作品を見るようになったことはただただ驚きです。
前置き長くなりました。ラブライブ!サンシャイン、Aqoursは、そんな画期的な話題と人気を生み出したμ'sの単なる後釜、という訳ではなかったということを初めて知りました。(リアルタイムで追いかけてた方々には周知の事実なのでしょう)。
ラブライブシリーズが、制作側はシリーズ化していく意向だったのに、それが需要側の方できちんと受け止められなかった(発信側の過失?)ことで、まさかの供給側の彼女達が苦悩しながらAqoursとして活動することになろうとは…。紅白にも出た彼女達ですが、やはり前述の先輩μ'sが出たのとはその背景というか、背負っているものにも大きな違いがあるなぁと思いました。よく知らないので下手に語ると批判くると思いますけど、μ'sって供給側の考えと違うタイミングで売れ出した、話題になり出した、ってところからして、あとに続く各シリーズのスクールアイドルユニットと比べて、気楽にというかそこまで「ラブライブシリーズ」というものを背負ってる感を出すことなくやっていたのではないのでしょうか。(紅白に出た時、裏側ではその態度対応でかなり炎上してたとも聞きますし)
さて、このドキュメンタリーですけど、ライブ等、現地行っていた訳でもないのに思わずうるっと来るシーンが多々ありました。自分も結構Aqours好きなんだなと実感しました笑笑、いや、単に年取って涙もろくなってるだけかもしれませんが。。。
見終わってから気がついたのは、というか聞いてみたかったと思ったのは、フィナーレライブを「フィナーレ」とすることについての気持ちを聞くインタビューが、9人全員からのものではなかったところでしょうか。ディレクターズカットされたのかもですが、3年生メンバー、1年生メンバー全員の言葉を聞いてみたかったですね。いや、それを載せると、皆さんも指摘してる通り、Aqoursはもう結構バラバラだったんだ的な空気が強調されるのを恐れたのかもしれません。
ラブライブシリーズを知らなくても、Aqoursというユニットを知らなくても、ドキュメンタリー物としては鑑賞できる作品だと個人的には感じました。
観る前と観た後で、Aqoursやラブライブサンシャインに対する印象、ガラッと変わりました。
あとに続く各シリーズ(虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、結が丘女子高等学校Liella!、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ、L高いきづらい部!)には、ここまでの苦悩を背負うことなくやっていただけたら、なんてのを密かに祈ってしまいました。。。
