「キラキラなステージの裏にある現実と努力」Aqours Documentary 夜神月さんの映画レビュー(感想・評価)
キラキラなステージの裏にある現実と努力
フィナーレライブ現地に参戦したので、これは気になると思い鑑賞。
ドキュメンタリーというジャンルとしては物足りないところがある。ある程度Aqoursについて知っているファン向けの内容。
初代が偉大すぎたことで受けたバッシング、ピアノのやり直し、バク転など様々乗り越えてきたAqours。東京ドーム公演までは一つの目標に向けて同じ想いだったが、コロナ禍をきっかけに変わってしまったという話が出てくる。
個人的に南ちゃん推しで、当時のμ'sの盛り上がり、人気を知っているだけに、当事者のキャストなら尚更辛かっただろうなと思う。
そしてそれを9人で、9人だけの特別な独自の輝きを見つけて、且つそれに人気が追いついてくるまで努力し続けたっていうのは凄まじい。
みんなの気持ちがわからなくなって、円陣を組まなくなって、前みたいにはなれないのかなっていう杏ちゃんの悩みも、そういう逆風をみんなで乗りこえたからこそ出てきた悩みだったのかなと。
同じライブにたどり着くまでに、別々の道をそれぞれが通って、でも目標は同じだけど。ってしゅかさんが言ってたが、個人の活動も初期より広がって考え方も変わって、コロナ禍があって、キャスト同士の関係性も変わったんだと思う。
グループでもいろいろあってトラウマになることもあって…という伊波さんの発言もあり、、
高槻さんがリハに参加できなくなっていた期間があった時の様子も本当に苦しそうで。
ふりりんも自分が演じてることが良くないのかなと悩んだ時期があったと話していたり。
そういう部分は正直、最初の最初からAqoursのリアイベに参戦している人にしかいままでなんとなくしか伝わっていなかったことだと思うので、キャストの言葉と映像で伝えられるというのは凄い。
Aqoursが誕生した頃はまだ中学生で、グッズやCDを買うことくらいしかできなかったので、リアルにライブを追いかけていた人に比べたら私は詳しくない。でも、フィナーレ現地で聞いたAqoursの円陣の声の裏には、杏ちゃん(千歌)のいろいろな想いがあったんだと知ることができた。
想像していたよりも、キラキラした彼女たちの抱える葛藤が凄まじく、ラブライブ声優は簡単には務まらないなと思った。
男性キャラクターのアイドルよりも厳しい基準で見られると思う。
アイドルキャラを担当している男性声優は、声さえキャラだったらライブの振り付けもそこまでないし、歌のうまさよりキャラの濃さだし、声優のビジュアルも似てなくてもライブの時にちょっと寄せれば褒められている気がする。
しかし、女性声優の場合はより痩せてメイクも髪色も髪型も雰囲気もキャラに近づく方が良しとされるし、ハードなダンス、歌、演技、話し方、普段のSNS投稿など、努力したり気を配ったりすることが多いと思う。
Aqoursはすごい。
フィナーレの感動を思い出してうるっときました。内容が気になりすぎて全然ポップコーン食べる暇なかった。
特に最後の演出は心にくるものがある。
あまり上映内容にキャストや作品の説明の時間はなく、全くAqoursを知らない人には響きにくいかもしれないので、Aqoursファンの人にはぜひ観てほしい。
観てよかった。
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