「彼女たちの10年間」Aqours Documentary ウェーヴレットさんの映画レビュー(感想・評価)
彼女たちの10年間
2015年、μ'sは社会現象となり、まさにブームの渦中にいた。ライブをやれば超満員、そして、年末の紅白歌合戦出場。
ラブライブ🟰μ's、そんな年にAqoursは産声を上げた。私の周囲にもいわゆるμ'sしか推せない、認めない原理主義者は多数存在した。それほどまでにμ'sは偉大だったのである。劇中では、そんな逆境に真っ向から立ち向かわなければならなかったAqoursの当時が赤裸々に語られる。
2015年夏、オーディション合格者であるAqoursメンバーは合宿を行う。基礎固めをし、お互いの辛い事や悩み、何でも共有したい、し合える場になった、とメンバーも後に語っている。
止まる事を許されない活動の中で、2019年、シリーズの垣根を超えた革新的なラブライブフェスが開催、これによりやっとシリーズを引っ張っていく主力存在としてのAqoursが確立された。これをどれだけメンバーは誇りに思えただろうか
2020年、最大規模のドームツアーを前に、最大の転機、コロナ禍が襲う。
私個人として、情勢が仕方ないとしても、すべてをぶち壊した当時の静岡県知事の発言はいまだに許せない。
奇しくもこのコロナ禍が、メンバー間を繋いでいた、緊張感、使命感、そういった張り詰めた糸をぷっつりと一度切ってしまったのだと思う。
劇中の発言を表面だけ見ると、メンバーの不仲?とも取れなくは無いが、コロナ禍でのオンラインライブ開催等を経て、彼女達は彼女達自身の今後を見据える次のステージに進んだのだ、とも言えなくはないだろうか?
フィナーレライブに向けての準備、リハーサルが順風満帆に進まなかった事、メンバー間の関係性の変化、お互いの考えがわからない不安、見ているだけでこちらも胸を締め付けられるような苦い日々が綴られる。
一つ要望を加えるなら、フィナーレライブ後の各メンバーへのインタビューも欲しかった。フィナーレライブを経た後の、彼女たちなりのアンサーが聞きたかったのだ。
まだ言葉には出来ない事かもしれないけれど、いつかこの先機会があるなら、ぜひ彼女達の答えを聞いてみたいと思う。
最後に10年の長きにわたり、シリーズを先頭でリードして来てくれた9人に改めて感謝を述べたいと思う。偉大な先輩を前に奮闘した貴方達が居たから、後のシリーズの後輩はまたAqoursを目標に進む事が出来たんです。
これまで本当にお疲れ様でした。ありがとう。
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