劇場版「JAZZ NOT ONLY JAZZ」のレビュー・感想・評価
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上原ひろみという名の台風…
エリートプレイヤー石若駿
映画としての採点はわからないけど、ライブとして「極上の上」なのです
昨年、NHKホールのオーケストラピットから観たライブ。その後、配信版とWOWOW版を観て、WOWOW版に関しては録画したので何度も(とは言え10回まではいってないか)繰り返し観た。
そして、今回、どうせ観るなら今週18日の東京国際フォーラムの第2弾の前に観たい(なんで公開19日なの?)し、観るならなるべく音がいい映画館で観たいと思っていたところ、石若さんの舞台挨拶付き先行上映の情報を得て予定をやりくり。行けそうなことが確定したときには、もう数席しかなくなっていた空席をゲットして映画館へ
何度観ても極上のライブ。わが推しアイナ・ジ・エンドさんの「私の真心」は映像で観るたび涙が出てしまう。踊りを言葉で説明することはできないんだけど、なぜ踊り・舞踊というものにこうも心を揺さぶられるんだろう。アイナさんの場合は、そのエモーショナルな踊りに全身全霊の歌まで加わるのでさらに心をグッと掴まれてしまう。あの日あの現場ではただただ圧倒されたことだけを覚えていて、少しショッキングに感じるほどだったけど、映像化されたものに関しては、こちらも覚悟も記憶もあってしっかり鑑賞モードに入っているのに、やっぱり込み上げるものが抑えられない何かがあるんだからすごいっす(舞台挨拶で柳樂光隆さんが一番印象に残ったアーティストとして名前を挙げてくれたのも嬉しかったっす)。
今回の映画版では、寄りの映像が多くなっていて、Dolby Atmosの音に包まれることでアイナさんが2~30センチくらいまで迫ってくるかのような臨場感があって、映画館で観る醍醐味を堪能させてもらいました。
と、“推し”のパートについて熱くなってしまったけど、このライブはすべての演者が素晴らしかったのです。中でも、一気に会場の熱を高めてくれた田島貴男さん、アイナさんで沸騰した空気を冷ましながら極上の音を鳴らしてくれた大橋トリオさんのステージが良かったなぁ。
しかししかし!このライブの絶頂はその先にあるんだからすごいのです。日本JAZZ界の至宝かつ化け物・上原ひろみさん!舞台挨拶では、柳樂光隆さんが「上原さんは日本のJAZZアーティストと共演したことがほとんどなくて、多くの観客を前にこれだけの時間日本のJAZZメンとセッションするのは驚きだったし、インタビューで何故オファーを受けたのかって思わず訊いた」みたいなことを話していて、それだけ、日本のJAZZシーンが育ってきていて、上原さんもいま共演する意義を感じていたんだと思う…のようなニュアンスのことを話していたと思います。
特に本当に超圧巻だったのは、上原さん本人も当日「西田修大すごかったよね」と話していたという上原ひろみさんと西田修大(アイナ・ジ・エンドファン界隈では“しゅーためん”)の火の出るセッション!そしてそれを支える石若さんとマーティを加えた4人の演奏でした。
JAZZの即興に即興で応えて、演者同士が会話するような勝負するようなやりとりの凄まじさに、その場の空気の変化も加わって会場全体が音を奏でているような膨張するような感じになっていくあの熱が、映画館でもしっかり伝わってきたように思います。
世の中にはボーカルのない音楽はどう聴いていいかわからないという人もいるようです(確か今年の春アニメ『ロックは淑女の嗜みでして』で言われてた記憶)が、この4人の演奏はそんな疑問を劇場の外まで吹き飛ばすものでした。音楽は好きだけどインストゥルメンタルはわからんって人にこそ聴いてみてほしい。こんなに熱く心を揺さぶる演奏ってあるんだって思ってくれるはず。JAZZがどうとかも関係ない。音楽をそのまま浴びてしまえばいい。
そして、アンコールの大団円で、歌つきの音楽を楽しめば、もう最高のエンディングを迎えられるでしょう。
すべての演者が素晴らしかったので、ピックアップするのは違うかもと思いつつ、思い入れのあるところについて書きました。WOWOW版とも違う映画版、本当に来て良かったし、通常の映画よりはチケット高いけど、ぜひ多くの人に観て感じてほしいです。
先行上映を観ました
予備知識なくジャズの映画だと思い観に行きました。ライブ映像でしたが上映館のサウンドがドルビーアトモスだったこともあり、とても気持ちよく音を楽しめました。
あまりミュージシャンには詳しくありませんが、後半は石若駿ドラムとゲストとしてピアノ上原ひろみとあとベースの3ピースとそれにギターが入って4ピースバンドでそれぞれ、上原ひろみさんがぶっ飛んだ演奏をして楽しかったです。
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