ムガリッツのレビュー・感想・評価
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僕らの鑑賞眼は贅沢方向に洗脳されているのかもしれない。
予告編を、ご覧あれ
お仕事もののドキュメンタリーは好きでTVも映画もよく観るが。
今回の「ムガリッツ」は、ちょっと異質だった。
おそらく素材のせい。
脳の、使ったことのない領域を激しく揺さぶられた感じ、
めくるめく未知の世界。
エンドロール終了→明るくなると同時に隣席のひと(その日初めて会って上映前に少しおしゃべり)と、顔を見合わせ、合唱。
「面白いですね!」「どんな味、するんでしょう?!」
私は映画のパンフレットは買わない主義。キリがないし部屋は狭い。なのに我慢できず、衝動買い。
鑑賞後、コーフン覚めやらず、いつもの友人にLINE。
いつも通り、まずは予告編を転送、自分も改めて観てみたところ。(何ヶ月か前にどこかの映画館で観て以来、これが2度め)
書こうと思っていた内容が、すべて詰まっていて、驚いた。友人にはその旨と、上映館の情報だけ伝えた。
大好き!とか、絶対もう一度観る!ではない。
お仕事ドキュメンタリーのTV番組(プロジェクトXとかプロフェッショナルとか情熱大陸とか)のような湿り気は一切ない、観ても涙は出ない。
でも、オススメしたくなる。
予告編はwebにあがっています。
上映館が少ない(都内でも2ヶ所のみ)ので、ちょっと急いだほうがいいかも、です。
なんだろう
ヘンタイ達
久保建英くんも食べに行くのかな
料理界のミッション:インポッシブル
スペインの名レストラン「ムガリッツ」の、革新的な料理が生み出される過程を追ったドキュメンタリー。
まず、半年間をメニュー開発に充てるため休業するという店の方針に驚く。何よりもその間の採算はどうしているのか、コース料金はいくら位なのか…といった金銭事情を知りたくなった事に、自分がいかに下世話な人間かを痛感。
観ていて率直に思ったのは、スタッフ全員が楽しそうにメニュー開発に勤しんでいる点。料理店を舞台にしたドラマにありがちな、スタッフ間のギスギス感などが全くない(もしかしたら映像ではカットしていただけかもしれないけど…)。オーナーシェフのアンドニ・L・アドゥリスが提示する、ある意味無理難題なメニューコンセプトを総出で創作しようと試行錯誤する様は、まさに料理界のミッション:インポッシブル。時としてアートに喩えられる料理だが、ムガリッツの料理は本当にアートの域に達し、味覚・嗅覚・視覚だけでなく聴覚、触覚をも網羅している。食べてみたい気もするが、食べるのが勿体ないと思う自分もいる。
アドゥリスがムガリッツを興した経緯とか、実際に料理を食した客の感想とかも聞きたかったかな。
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